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なぜアーセナルの攻撃は沈黙したのか? 今季初の得点ゼロで直面する目先の課題【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

アーセナルが直面した目先の課題


 2節前のウェストハム戦では選手交代をせずとも、選手の立ち位置や戦い方を明確にしたことで後半に続けて3ゴールを奪ったが、ニューカッスル相手にはもっと大きな変更が必要だった。

 特に相手の疲労が蓄積してくる試合終盤には途中出場から流れを変える選手が重要だ。今のアーセナルにはその“ジョーカー”的な選手が負傷者の影響もあっていないのだ。

 今節ミケル・アルテタ監督が行った交代は、ベン・ホワイトと冨安健洋のDF同士の入れ替えのみである。フルメンバーが揃っている状況でも選手層が厚くないが、現在はガブリエウ・ジェズスとエミール・スミス・ロウ、リース・ネルソンが離脱中であり、アーセナルベンチに攻撃面で違いを作れるキャラクターが一人も残っていなかった。

 仮に“ジョーカー“的な選手がいたとしても堅守のニューカッスルを崩せたかどうかは定かではないが、流れを変えようとする一手を加えることができなかったのは、いずれにせよ課題である。

 2023年となり、冬の移籍市場が開幕してからシャフタール・ドネツクのウクライナ代表FWミハイロ・ムドリクやアトレティコ・マドリードのポルトガル代表FWジョアン・フェリックスらの名前が頻繫にアーセナルの移籍関連のニュースに取り上げられているが、今節の結果と内容は今冬の攻撃的な選手獲得を後押しするものとなった。

(文:安洋一郎)

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