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【写真:Getty Images】
MF:遠藤航(シュツットガルト/日本代表)
生年月日:1993年2月9日
今大会成績:4試合0得点0アシスト
ブンデスリーガで2シーズン連続“デュエル王”に輝いた遠藤航は、29歳で初めて立ったワールドカップのピッチでも抜群の対人戦の強さを発揮して中盤を制圧した。
自身が大きく成長するきっかけとなったドイツと相対したグループステージ初戦では、その“デュエル王“ぶりを遺憾なく発揮。11度あった地上戦のうち9度勝利しており、相手にボールを持たれるという難しい展開でも要所でボールを奪いカウンターの起点となった。
クロアチア代表との決勝トーナメント1回戦では、ボックス付近で鎌田大地へ絶妙なスルーパスを送り絶好機を演出するなど、3列目からの積極的な攻撃参加で攻撃に厚みをもたらした。攻守両面で好プレーを連発した遠藤は豊富な運動量でピッチを駆け回っており、それは先発出場した3試合でチーム2位のボールタッチ数を記録したことが証明している。
MF:モハメド・カンノ(アル・ヒラル/サウジアラビア代表)
生年月日:1994年9月22日
今大会成績:3試合0得点0アシスト
“サウジアラビアのポグバ“とも呼ばれるモハメド・カンノは、ポール・ポグバが怪我でワールドカップに出られない中、本家を彷彿させるプレーを連発した。
194cmの身長は本家ポグバを凌駕しているが、彼同様に卓越したテクニックと長い手足を活かした懐の深さで抜群のボールキープ力を見せつけた。大金星をあげた初戦のアルゼンチン代表戦では、クリスティアン・ロメロを背後に背負った状況で股を抜いてドリブル突破に成功している。
ポーランド代表との第3戦では相手選手3人に囲まれた状態でも難なく中央突破を成功させて、ビッグチャンスを演出した。彼が中盤でボールキープすることでサウジアラビア代表の両SBをはじめとする周りの選手は前進できており、ポグバと比較されるだけのスケールの大きさを見せつけた。
MF:堂安律(フライブルク/日本代表)
生年月日:1998年6月16日
今大会成績:4試合2得点0アシスト
日本代表はドイツ代表とスペイン代表に勝利するというサプライズを起こしたが、そのどちらの試合でも堂安律はゴールを決めている。
ドイツ代表戦はスタメンから外れたが、71分にピッチへと投入されると、そのわずか4分後に南野拓実のシュートのこぼれ球を詰めてマヌエル・ノイアーの牙城を破った。グループステージ突破がかかったスペイン代表との一戦では、左45度の得意な角度から左足を一閃し、ウナイ・シモンの指先をかすめる強烈なミドルシュートを叩き込んでいる。
どちらの得点も1点ビハインドの状況で決めたものであり、堂安のゴールが日本代表の流れを変えたと言っても過言ではない。まさに大金星の原動力となった。また2ゴールは今大会に出場したアジア人の中での得点ランキングで1位タイの記録であり、強豪相手へのこの2ゴールは強烈なインパクトを残した。
MF:サレム・アル・ドサリ(アル・ヒラル/サウジアラビア代表)
生年月日:1991年8月19日
今大会成績:3試合2得点0アシスト
番狂わせが多かったカタールワールドカップで最初に大金星をあげたのがサウジアラビア代表だった。結果として優勝を成し遂げるアルゼンチン代表を2-1で撃破したのだ。この試合で決勝ゴールを決めたのが背番号10を背負うサレム・アル・ドサリである。
53分にボックス内で味方選手が放ったシュートのこぼれ球を拾うと、相手3人に囲まれながらもするすると相手をかわして右足を一閃。このシュートは名手エミリアーノ・マルティネスの手をわずかにかすめてゴールネットへと吸い込まれた。
今大会屈指のビューティフルゴールを決めたアル・ドサリはメキシコ代表とのグループステージ最終戦でも1ゴールを記録。結果的にサウジアラビア代表はグループC最下位で敗退となってしまったが、国民を歓喜に包んだサウジアラビア代表の10番は背番号に相応しい大活躍をみせた。