FIFAワールドカップカタール2022 最新ニュース
サッカー日本代表が決勝トーナメント進出を決めた裏で、ドイツ代表のグループリーグ敗退が決まった。2014年大会を制したドイツ代表はその後、2大会連続でグループリーグ敗退に終わっている。果たして、今のドイツ代表に何が起きていたのか。第4回では元日本代表DF酒井高徳と、シュトゥットガルト在籍時代に酒井を通訳としても支えた河岸貴氏に、スペイン代表戦を振り返ってもらい、酒井自身の経験と照らし合わせてドイツ代表が苦戦した原因に迫る。※インタビューは第2戦後の11月30日に実施(取材・文:加藤健一)
スペイン代表は「むしろお手本と言っていい」
――ルイス・エンリケ監督はスペイン代表に素早い攻守の切り替えを要求していますね。ドイツ代表はどうでしたか?
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河岸「ドイツらしくないですね。スペイン代表の方が、ゲーゲンプレスが非常に良かった。数的優位の作り方はむしろお手本と言っていい。どうしてもリスクマネジメントで最終ラインを余らせてしまうやり方は、Jリーグを見ているみたい。だから敵陣で奪えないし、案の定やられました」
酒井「日本代表戦に負けて、選手同士で話してある程度変わったと思います。選手の気合は感じた。100%じゃないにしても、80%、85%でもやっぱり強い。でも、終始スペイン代表の方が圧倒的に完成度が高かった。回している精度、配置、ドイツ代表のプレスは成す術なかった」
酒井「ボールを奪えた時はスペイン代表が安易なパスをしたときで、そこでドイツ代表の強さは出るはずなんですけど、すぐに横パスをしてしまう。強いときなら強引に行くんだけどなと思いました。なかなか直るものではない」
――初戦を終えて、これまで2人にお話しいただいたような問題はドイツ代表もわかっていると思うんです。でも、それを修正するのは簡単ではないのでしょうか。
酒井「どんなチームでも歯車とか流れが一度切れてしまうと難しいですね。今のドイツ代表を見ていても隙がありすぎる。狂った歯車は簡単にはかみ合わないですね」