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ベスト8という目標に意味はある? サッカー日本代表と強豪国の間にある「壁」【英国人の視点】

ベスト8という目標に意味はあるのか?



「準々決勝に進出できて嬉しいか? もちろんです。しかし、決勝と準決勝を経験した後では、最初の準々決勝とは少し違うように感じる。傲慢になっているわけではない。もっと上を目指したいんだ」

 日本代表のラウンド16のクロアチア代表戦は時間が進むにつれ、そして特にPK戦の間に、この確信の差が見てとれた。クロアチア代表は以前からそこにいて、それを見て、それをやっていた。日本代表にとってこの試合は、何度も繰り返されてきた史上初の準々決勝進出という目標を達成するか、4度同じ壁に阻まれるか。その分かれ目となる試合だった。

 そのため、日本代表の選手たちは緊張の面持ちで瀬戸際に立たされていた。一方でクロアチア代表の選手たちは平静を保ち、まるで結果がわかっているかのような、完全に掌握しているように見えた。そして、ある意味で、それは事実だった。ワールドカップで準々決勝以降に進出できるのは一部のチームだ。クロアチア代表はその中の1つで、日本代表はそうではなかった。

 もちろん、このような状況はサムライブルーに限ったことではなく、他の多くの国でも分かれ道に差し掛かったときにメンタルブロックに陥ることはある。例えば、メキシコ代表は7大会連続でラウンドオブ16で敗退し、今年はグループステージで敗退した。また、スイス代表はドーハでポルトガル代表に敗れ、1994年以来6大会ぶり5度目のラウンドオブ16敗退となった。

 では、このような目標は意味があるのだろうか? おそらく、選手たちの心の中に目標を植え付けるのではなく、一試合一試合を大切にし、大会のステージに関係なく、目の前の相手にどう勝つかということに集中するという、昔からの固定観念に従った方が良いのだろう。20年前とはまったく違うサッカーであり、同じ選手がピッチに立つことはないのだから。

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