アルゼンチン代表、2つ目の対応
メッシが股抜きのシュートを狙っていたかどうかはわからないが、チャンスにペナルティーエリアへ入って行ったこと、ゴールポストを狙ってシュートしたことが得点になった要因だと思う。
ファーサイドのポストを狙っての低いシュートはGKにとって防ぎにくい。DFはブロックに入っているが、そのときは足の間をボールが通ることはよくある。おそらくそこを抜けると感覚的にわかっているのだろう。抜ければGKは反応が遅れる。隅へ蹴れば入る。まずはコースを丁寧に狙う習慣がゴールにつながったのではないか。
リードされたオーストラリア代表は後半から前進してプレスを仕掛けていく。この変化に対して、またもアルゼンチン代表も変化で対応した。
5分を経過したところでゴメスをリサンドロ・マルティネスに代え、システムを3-5-2に修正した。ポイントは2カ所にフリーマンを作ること。
オーストラリア代表の2トップに対して3バックなので、ここで1人がフリーになる。キープ力とフィードに優れたリサンドロ・マルティネスが入ってことでディフェンスラインのところで落ち着いた展開が期待できる。もう1カ所はアンカーポジションになったエンソ・フェルナンデス。対面の選手がいないのでフリーになりやすい。
オーストラリア代表が前がかりにプレスしてきても、この2カ所のフリーマンを経由すればプレスを空転させられるという狙いである。守備では相手のSBがマッチアップのうえでフリーになるが、こちらもフェルナンデスとDFの1人が余るのでボール方向へスライドすれば対応しやすい。