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メッシはずっと圧倒的ではない。アルゼンチン代表がズバリと当てたメキシコ対策【カタールW杯】

シリーズ:コラム text by 西部謙司 photo by Getty Images

FIFAワールドカップカタール2022 最新ニュース

FIFAワールドカップカタール・グループC第2節、アルゼンチン代表対メキシコ代表が現地時間26日に行われ、2-0でアルゼンチン代表が勝利した。初戦を落としたアルゼンチン代表は相手対策が奏功し、リオネル・メッシが決勝ゴールを叩き込んだ。激しい攻防が続いたこの試合は、アルゼンチンらしい勝ち方をしていた。(文:西部謙司)


砂浜のブラジルと牧草のアルゼンチン


【写真:Getty Images】

 ブラジルは砂浜のサッカー、アルゼンチンは牧草のサッカー。よく使われるフレーズらしいが、南米2強のプレースタイルを端的に表している。ビーチサッカーが盛んなブラジルは浮き球のコントロールやアクロバティックなキックが得意で、深い牧草でボールが止まるアルゼンチンは球際の競り合いに強いというわけだ。

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 今大会のアルゼンチン代表は伝統の色濃い力闘型である。

 サウジアラビア代表戦を落として追い込まれてのメキシコ代表戦、球際の激しいゲームを2-0で勝利した。終わってみれば、逆境に歯を食いしばって耐え、ここというチャンスをモノにしてしぶとく勝つのは筋書きどおりにも思えてしまう。もちろんそんなシナリオなどないけれども、忍耐サッカーこそアルゼンチンの人々の琴線に触れる戦い方なのだ。

 一時期、年末になるとイタリアワールドカップのブラジル代表戦をよく再放送していたという。ブラジル代表の波状攻撃に耐え、ディエゴ・マラドーナのパスからクラウディオ・カニージャのゴールで勝った試合だ。華麗な勝利や大差勝ちではなく、耐えに耐えてワンチャンスで勝ったこの試合が好まれているというのがアルゼンチンらしい。

 リオネル・スカローニ監督はサウジアラビア代表戦から先発5人を入れ替えた。戦い方も修正している。

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