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サッカー日本代表が描く「ずる賢いマネジメント」8年前の悪夢が今こそ活かされる【カタールW杯】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Shinya Tanaka,Getty Images

過去6大会、第2戦で勝利したのは…



 日本代表が出場した過去6大会のうち2戦目に勝ったのは2002年の日韓W杯のロシア代表戦のみ。この時は初戦でベルギー代表に引き分け、開幕連勝はできていない。それ以降もベスト16に進出した2010年の南アフリカW杯もオランダ代表に敗れているし、2018年のロシアW杯もセネガル代表戦は2-2のドロー。2連勝で勝ち点6を確保することがいかに難しいかがよく分かるだろう。

「2連勝っていうのは日本としてやったことがない。ただ、前回は初戦のコロンビアの試合はラッキーな部分が多くて勝ったと思うんです。今回はドイツに勝って、新たな道を切り開いているという実感を持ちながらやっている。ここでもう1回、勢いに乗りたい」と吉田は「8強に至る前の新たな景色」を見出す構えだ。

 そのためにも、まずはコスタリカ代表の出方をしっかりと見極めることが肝心。勝利以外は敗退という彼らが積極的に攻めに出てくると見る久保建英のような選手がいる反面、「どういう戦いをしてくるか未知数」と見る者もいる。吉田もどちらかというと後者寄りだが、「両方に備えておかなきゃいけない」と口を酸っぱくして言う。

「前から来るなら絶対に失点してはいけないし、勢いに乗らせてはいけない。北中米カリブ海予選でもそうでしたけど、彼らはフィジカル的に優れているし、粘り強く戦うことを得意としている。我々の嫌なことをしてくるでしょうし、そこの駆け引きに負けないことが重要になってきます。0-0の時間が長くなればなるほど、向こうはプレッシャーがかかる。そう仕向けていきたいですね」と逆に相手を苦境に陥れるような「ずる賢いマネジメント」を模索していくという。

 そこで、彼がイメージするのが、2014年のブラジルW杯におけるコロンビア代表戦だ。

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