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サッカー日本代表がFIFAワールドカップカタールに向けて現地で最終調整を重ねる最中、『ジョアン・ミレッ 世界レベルのGK講座』『ジョアン・ミレッ 世界レベルのGK講座 技術編』の著者ジョアン・ミレッ氏を招いたイベントが行われた。独自の理論を持つ浦和レッズのジョアン・ミレッGKコーチは、育成年代からトップまで、多くの日本人選手を指導してきた。Jリーグでトップクラスの実績を持つ林彰洋や西川周作、そして成長著しい牲川歩見は、この異色のスペイン人GKコーチから何を学んだのか。(取材・文・沖永雄一郎)
異色のスペイン人GKコーチ・ジョアン・ミレッ
去る11月17日、駐日スペイン大使館でとあるサッカーイベントが開催された。主役はある書籍であり、そこに散りばめられた理論と哲学だった。
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壇上には、浦和のGKコーチに今季(2022シーズン)より就任したジョアン・ミレッその人と、過去現在で教えを受けた3人のGKが並ぶ。言ってみれば、GKのことだけが語られるイベントである。そのテーマと、半クローズドで告知されていたため、サッカー関係者や一般入場者、メディアを含めても40名に満たなかっただろうか。ただそれだけに、わずか2時間弱ながら濃密な内容となった。
大使館の入り口では、空港の検査場にあるような機械とゲートで手荷物と身体がチェックされる。スロープから地下へと降りると、狭いながらも荘厳な雰囲気があるホールが姿を現した。なかなかの緊張感である。
イベントに先駆け、フランシスコ・ラベナ臨時大使が挨拶を行ったが、通訳を挟みながらとはいえ、10分強に渡るものとなった。こうした立場の人間が、サッカーに熱弁を震えることも国としての強さだろうか。そもそも、サッカー書籍のイベントをスペイン大使館が主催していることに恐れ入る。
「この本にはトレーニングだけでなく、人間としての哲学が記されています」
「ジョアンはコーチ役でもあり、カウンセラー役でもあります」
「GKトレーニングの成果が最も発揮されるのはPK戦だと思っています」
そしていよいよ、イベントがスタートする。進行はサッカージャーナリスト小澤一郎氏が行い、共著である倉本和昌氏もオランダからリモート参加。そしてジョアンに指導を受けた選手として、FC東京から林彰洋、浦和から西川周作と牲川歩見が出席した。