英国人記者が送った賛辞とは?
「森保一による交代要員のおかげで、その全員がインパクトを残した。監督の名人芸だ…。そして彼の選手たちも半端ない!」
森保監督は大会前、国内のサポーターから批判を受けていた。特に、大迫勇也と古橋亨梧を外し、サンフレッチェ広島時代に森保一監督に育てられ、9月に負傷離脱していた浅野を加えたことについては不満の声が聞かれた。しかし森保監督は慌てずに準備を進め、日本代表史上初となるベスト8に進出できるチームを編成したと主張し続けた。
もちろん、その目標はまだまだ先のこと。森保監督もそうだろうが、1勝したからといって調子に乗りすぎてはいけない。
彼がチームの運命を好転させたのは今回が初めてではない。激動の状況下での冷静さは成功者の特徴であると同時に、自分の間違いを認識し、それを修正することも重要である。
森保監督が才能を発揮したのは、人選や交代劇だけではない。チームに一体感を醸成し、大事な局面で自分が何を望んでいるかを選手に正確に伝える能力にもあった。
例えば、アジア最終予選の最初の3試合で2敗した後、森保一監督の進退が揺らいだように見えた。昨年10月、ホームでのオーストラリア代表との重要な一戦を前に、普段は控えめな森保一監督が国歌斉唱で目に涙を浮かべていたのだ。
その感情は明らかに選手たちに伝わり、埼玉スタジアムで行われたこの試合でフォーメーションを4-3-3に変え、浅野が後半に再びヒーローとなった。状況を好転させてカタールへの出場権を得るための6連勝をスタートさせたのである。そして、サッカルーズ(オーストラリア代表)とのリターンマッチで途中出場の三笘薫が終盤に2得点を決めて締めくくった。