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長友佑都「僕たちがいる意義、価値が問われている」
サッカー日本代表は24日、歴史的勝利を収めたドイツ代表戦から一夜明け、次なる戦いに向けて再始動した。
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「もちろん昨日は喜びに包まれていたんですが、朝食でみんなに会うとすごく引き締まった顔をしていて、気持ち的にも次に向かって進んでいるし、まず勝ち点3を取らないといけない。大量得点は狙い過ぎると逆に裏を突かれて足元をすくわれることもあるので、まずは足元を見て、勝ち点3をしっかりと取りにいく。そういう戦いをしていきたいと思いますし、みんなそういった意識だと思います」
4大会連続でワールドカップのピッチに立ったDF長友佑都は、2-1で逆転勝ちしたドイツ代表戦から27日のコスタリカ代表戦に向けて、すでに頭の切り替えが済んでいるようだった。1勝で浮かれることなく、次の試合でも勝つことでドイツ代表戦の勝利の価値はさらに高まるだろう。逆に「これで次に負けてしまうと、何の意味もなくなる」と長友は危機感を口にする。
そして、2連勝すればグループステージ突破が大きく近づく。同じ日のスペイン代表対ドイツ代表の結果しだいでは、早々と決勝トーナメント進出が決まる可能性もある。
周囲の盛り上がりに惑わされることなく、目の前の試合での勝利を目指すにあたって、長友は「特にベテランの選手たち、僕たちがいる意義が問われている」と述べた。
「ベテラン選手たちの振る舞いが非常に大事になってくると思います。経験もありますし、勝った後に、非常にいいチーム状態の後に足元をすくわれてきた経験もあります。ブラジルワールドカップやアジア最終予選のオマーン代表戦もそうだし。
そういう経験をしてきたので、特にベテランの選手たち、僕たちがいる意義、価値が問われているなと感じているので、しっかりと自分自身の心から引き締める。そこがしっかりとできれば、自然と伝えられる、伝わる振る舞いができると思います」
長友やGK川島永嗣、DF吉田麻也、DF酒井宏樹といった複数回のワールドカップを経験している選手たちが初出場のチームメイトたちを導けるか。次の試合の意味を同じ視点から理解し、全員で一丸となって同じ方向に進めるかがコスタリカ戦の鍵だ。
一方、今回がワールドカップ初出場のFW前田大然は「(ワールドカップを)全然経験していない選手がたくさんいる中で、経験している人たちがチーム全体をまとめてるような役割をしてくれている。そういう(経験豊富な)選手がいるだけで本当にチームがまとまっていると思うので、すごく大きな存在かなと思います」とベテラン選手たちの姿勢に感銘を受けているようだった。
長友をはじめとしたベテラン陣がいることで、前田らワールドカップ初出場の選手たちが最大限の力を発揮できる。そして、全員がチームのためにプレーすることで互いの力が欠け合わさり、ドイツ代表戦ではとてつもなく大きなエネルギーが生み出された。赤髪の背番号5は、世代を超えて団結した、ここまでのチーム作りに手応えを感じている。
「直前で監督が代わったりとかいろいろある中で、前回(ロシアワールドカップ)は経験のある選手がたくさんいたから、みんなで話し合って1つにまとまったんですけど、今回はどうですかね。初出場の選手がたくさんいて、海外で経験している選手たちが自信を持ってきている。ベテランはそこまで多くないんですけど、僕らは本当に自信をそのまま、1つずつパズルのように組み立てる。
ベテランがパズルの土台みたいになって、選手たちがしっかりピタッとはまるように、1つになれるようにつなげる作業が、本当にうまくできたんだと感じます。自分を褒めているわけじゃなくて、それが本当にうまくいったんだなと。やってきたことが間違っていなかったんだなと」
こうした実感をチームとしての成果に結びつけるには、まず勝利。コスタリカ代表戦で何よりもわかりやすい結果を残し、チームとして掲げてきた「ベスト8」という目標に一歩近づくことで、長友の言う「僕たちがいる意義、価値」が証明されるのである。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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