9位：冨安健洋（日本代表/アーセナル）

生年月日：1998年11月5日
市場価値：2500万ユーロ（約30億円）
22/23リーグ戦成績：11試合0得点0アシスト
日本代表通算成績：30試合1得点2アシスト

　アビスパ福岡でプロデビューを飾った冨安健洋は19歳で海外初挑戦としてベルギーへと渡ると、シント=トロイデンVVでは瞬く間に最終ラインを統率する存在へと成長。2018年夏に加入したボローニャでも安定した守備力を遺憾無く発揮し、守備の国イタリアでレベルの高さを見せつけた。昨季から在籍するアーセナルでは大怪我に悩まされながらも、復帰後には右SBの他に左SBとしても出場時間を重ね、チームの躍動に大きく貢献している。

　身長188cmと日本人離れした「フィジカル」の強さに加え、速さを売りにする相手選手にも負けない「スピード」を活かした「守備力」の高さはアジア最高峰との呼び声も高い。対人守備も非常に安定しており、これまでアーセナルで出場した公式戦39試合でイエローカードはわずか4枚とクリーンなボール奪取にも定評があるなど、24歳という若さでありながら磨き上げられた「守備力」を持つ。

　特筆すべきもう1つの点は「IQ」の高さ。今では右SBを主戦場としている冨安だが、戦術理解度の高さから日本代表やアビスパ福岡ではCBや守備的MFなどでも起用され、どのポジションでもハイレベルにこなすポリバレント性を見せた。視野も非常に広く、ボール保持時にはピッチ上の状況を即座に整理し、そのシーンに応じた最適なアクションを取ることが可能だ。

　「パス」精度にも秀で、リスクを冒さないために無難な横パスを繋ぐDFが多い中、冨安は前線への縦パスを積極的に入れる。「ドリブル」という選択肢も常に持つなど、ビルドアップ時でも抜群の存在感を放つ。発展途上中にも関わらず、この完成度。今後の更なる成長に期待だ。