新星スペイン代表、強さの理由
ルイス・エンリケ監督の下でスペイン代表は進化を続けてきた。
シャビやアンドレス・イニエスタ、ダビド・ビジャらを擁した2010年の南アフリカワールドカップでスペイン代表は圧倒的な強さを見せつけたが、2013年のコンフェデレーションズカップ決勝でブラジルに敗れてからは、全盛期と比較すると成績が伸び悩んでいる。
その要因はポゼッションサッカーの終焉だろう。サッカー界のトレンドは素早い攻守の切り替えからのショートカウンターへと移り変わっており、多くのチームが前に出る攻撃的な守備を行うチームへと変貌を遂げた。
エンリケ監督のスペイン代表はかつてのラ・ロハ(スペイン代表の愛称)である「ポゼッションサッカー」を踏襲しつつ、現代サッカーのトレンドも取り入れたハイブリッドなチームに成長している。
この試合では仮にコスタリカがボールを奪ったとしても、猛烈なカウンタープレスで、あっという間に2人でコスタリカ代表の選手を囲いこみボールを奪取することに成功。最終ラインの位置も高く設定することで中盤の間延びを防ぎ、裏へのロングボールは全てオフサイドにする巧みなラインコントロールで相手に何もさせなかった。