守田英正は無理をさせない方が…
ダブルボランチの一角は遠藤航。ブンデスリーガで負った脳震盪の影響が懸念されたが、本人曰くフル稼働は問題ないとのこと。もちろん無理は禁物だが、バイエルン・ミュンヘンやドルトムントといったチームとの対戦に慣れている“デュエル王”には、やはり大きな期待を寄せたい。
その相方は守田英正…と言いたいところだが、同選手は2日前に全体練習に合流したばかり。もちろん欠かせない存在なのだが、今後のことを考えてもいきなりの先発起用には少し不安がある。
代役に推したいのは板倉滉だ。守備力があり、配給力もあり、ドイツ代表の選手たちを“よく知っている”というメリットがある。ぶっつけ本番という懸念点はあるものの、パフォーマンスが不安定な田中碧や守備強度に難がある柴崎岳よりは、頼りになるかもしれない。
右サイドは伊東純也。爆発的なスピードはカウンター時に脅威となる。また守備への貢献度も悪くなく、先発に推さない理由はない。
左サイドは久保建英。テクニックに長けており、攻撃の時間を作れることはもちろん、“頭を使った”巧みなプレスをかけられるなど守備の働きも悪くない。相馬勇紀や三笘薫はジョーカーとして使いたいところだ。
トップ下は攻撃の核である鎌田大地。限られたチャンスを生かす上では、やはりこの男のセンスは不可欠。ボランチ起用も一案だが、重心が低く、速攻がメインとなりそうなドイツ戦では持ち味である3列目からの機を見た飛び出しの回数が限られそう。最初から高い位置に置き、攻撃のタクトを振るってもらうのがベストだ。
ワントップは前田大然。得点力にはあまり期待できないが、9月のアメリカ合衆国代表戦がそうだったように、ハイプレスの質と量は相手にとっての悩みになり得る。やはりドイツ戦のカギを握るのは速攻で、そのためには高い位置からの連動したプレスは不可欠。そして、そのスイッチを入れるのが他でもない前田だ。この試合で燃え尽きても良いという覚悟で、走りに走りまくってほしいところだ。