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【写真:Getty Images】
イランサッカー連盟会長選挙の結果が、ワールドカップ直前の監督交代を招いた。メフディ・タージ新会長が選挙公約を実行に移し、アジア予選突破に導いたドラガン・スコチッチ監督を解任。そして、2019年1月までイラン代表を率いていたカルロス・ケイロス監督を呼び戻したのである。
ポルトガル人指揮官はスコチッチ体制の4-1-4-1をベースに残しながら、国内組を中心とした合宿なども実施し、かつて自らが重用したベテランたちを代表に復帰させた。9月と11月しか準備期間がない中で、それが最善の策と見たのだろう。
結果として全体的に年齢層の高いチームが出来上がったが、その分、経験値は豊富だ。特に前線の3トップは強力で、同じグループのウェールズ代表やアメリカ代表にも見劣りしないクオリティを備える。
押し込まれる展開が長くなると予想される中で、守備ではプレスの開始位置をどこに設定するかが1つの注目ポイント。それによってボール奪取の狙いどころも変わってくる。そして、いかにサルダル・アズムンやメフディ・タレミ、アリレザ・ジャハンバフシュの爆発力を生かすか。カウンター攻撃はワールドカップにおける生命線になるはずだ。
終盤にゴールが欲しい展開なら、カリム・アンサリファリドを投入して前線に高さを加え、両サイドからのクロス爆撃で押し込んでいくようなプランも考えられる。グループ内で明確に格上なのはイングランド代表くらいで、決勝トーナメントに進出できる可能性も十分にある。