フォーメーション
2018年大会はまさかのアフリカ予選敗退という屈辱を味わった「不屈のライオン」ことカメルーン代表だが、代表チームの最多得点記録保持者であるサミュエル・エトーが連盟の会長に就任し、同国の最多出場記録を持つリゴベール・ソング監督の下で2大会ぶりのワールドカップ出場を勝ち取った。
基本フォーメーションは4-4-2。正GKはアフリカ屈指のGKであるアンドレ・オナナが務める一方で、ディフェンスラインにはやや不安を抱えており、コリンズ・ファイ、ニコラ・ヌクル、ジャン=シャルル・カステレット、ヌフ・トロの4枚では背後を突かれてピンチを迎えてしまうこともある。そうした中で守備範囲の広いオナナの存在は頼もしい限りだ。
中盤にはセリエAで首位を走るナポリで大活躍中のアンドレ=フランク・ザンボ・アンギサが君臨しており、攻守両局面での存在感が抜群だ。アンギサの相方は直近の出場機会の数を考えるとサミュエル・ウム・グエが入ることが濃厚だが、代表デビューを飾ったばっかりのオリビエ・エンチャムらにもチャンスはありそうだ。
ウイングにはブライアン・ムベウモとカール・トコ・エカンビの両名がスタメンに抜擢されると予想する。スピードを生かした突破力と得点力を兼ね備える強力ウインガーは、どの対戦相手からも嫌な存在だろう。
そして最前線にはバイエルン・ミュンヘンでキャリアハイのシーズンを過ごしているエリック・マキシム・チュポ=モティングと主将のヴァンサン・アブバカルが入るだろう。特にシュポ=モティングは10月以降だけで公式戦11ゴールを決める絶好調ぶりで、ワールドカップでの大暴れも期待できる。
カメルーン代表はワールドカップの常連国というイメージがあるが、実は直近5大会の計15試合では1勝しか挙げられておらず、2010年と2014年は3連敗で大会から姿を消している。今大会ではあのジャンルイジ・ブッフォンがカメルーンを応援すると公言しており、32年ぶりの決勝トーナメント進出が現実的な目標となる。