ドイツ代表に「つけ入る隙は全然ある」
確かに、ドイツ代表が16日に戦ったオマーン代表戦を見ても、ハイラインの守備陣の背後に何度も飛び出され、決定機を作られていた。オマーン代表が精度を欠き、結果的にニクラス・フュルクルクの一発でドイツ代表が1-0で勝ち切ったものの、最終ラインの裏が不安定なのは事実。守備の要であるアントニオ・リュディガーがケガから復帰したばかりで万全とは言い切れないところがあるし、ニクラス・ジューレらDF陣もスピード対応に難がある。神出鬼没な動きを見せる鎌田にとって、彼らのところのが「狙い目」なのは、間違いないと言っていいだろう。
「バイエルンと今のドイツ代表なら間違いなくバイエルンの方が強い。つけ入る隙は全然ある。実際、試合を見ていても、相手が強豪国とだけに限らず、僕たちみたいにコンパクトに守っているチームには苦戦している印象がある。自分たちにもチャンスがあるのかなと思います」と鎌田が自信をのぞかせるのも、確固たる根拠があるのだ。
こうした発言に象徴される通り、彼は以前からドイツ代表を格上と見るのではなく、同じ目線でフラットに捉え、「勝てない相手ではない」と言い続けている。そういうマインドは堂安律や久保建英ら若い世代に伝播し、「今の日本はドイツやスペインと互角の勝負ができる」というポジティブシンキングにつながっている。
日本代表のマインドの前向きな変化を、ベテランGK川島永嗣も好意的に見ている様子だ。