4大会目のワールドカップ、心境の変化は?
日本代表は今年3月に敵地シドニーでオーストラリア代表に2-0で勝利し、アジア最終予選の第4戦から破竹の6連勝をマーク。1勝2敗と黒星が先行した序盤戦から鮮やかなV字回復を遂げ、1試合を残して7大会連続7度目のワールドカップ出場を決めた。
大一番となったオーストラリア代表戦でも長友は63分に中山と交代。MF三笘薫が決めた2ゴールも、長友がベンチへ下がった後に生まれた。それでもチームとしてカタール行きを決めて、長友のテンションが上がらないわけがない。
「カタールを見すえてこれまでもやってきましたけど、目標へフォーカスする力がよりいっそう強くなったと感じています。僕はもともとフォーカス力がかなり強い人間で、自分が定めた目標を達成してきた回数も多いし、叶えた確率も高い。なので、自分を信じてカタールへ突き進んでいきます」
胸を張って前を見すえた長友は、こんな言葉もつけ加えていた。
「4大会目になると自分のエゴだけではなくなってくる。経験のせいなのか、年のせいなのかはわからないけど、次のワールドカップでベスト16の壁を越える、という結果を残す日本に自分が貢献するのは当然だと腹をくくっているので。そのためには日本代表への誇りと責任、プレッシャーをしっかりと受け止め、それらをピッチで表現できる選手が一人でも多く増えてほしい」
迎えた11月1日。カタールワールドカップに臨む日本代表メンバー26人が発表された。記者会見に臨んだ森保監督はフィールドプレーヤーを一緒くたにして、年齢の高い順に自らが選んだメンバーを明かした。真っ先に名前を読み上げられたのが36歳の長友だった。
ドイツ代表との大一番が近づいていたいま、かつて長友が残した言葉が思い出される。