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長友佑都が「裏を取るのは世界有数」と称えたドイツ代表選手とは? 「イメトレは嫌というほど…」

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



長友佑都、ドイツ戦へ「1000回」イメージトレーニング

 サッカー日本代表は19日、カタールワールドカップのグループステージ初戦・ドイツ代表戦に向けて練習を行なった。



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 試合4日前から練習が非公開になるのは、日本代表で異例のこと。森保一監督が率いるチームは、打倒ドイツ代表に全集中で本番モードに入った。DF長友佑都も「ワールドカップがいよいよ来たんだなという気がします」と、雰囲気の変化を実感している。

 初戦で勝ち点3をつかめるのか、あるいは勝ち点0で終わるのかでは、その後の戦い方が大きく変わってくる。過去の3度のワールドカップを経験している長友は、極めて重要な一戦に向けた緊張を感じながら、同時に日本代表選手たちの成長を目の当たりにしている。

「CLを戦っている選手もいますし、バイエルン・ミュンヘンなどの強豪と戦っている選手たちもいる。僕が初めての(ワールドカップの)時はもっと自分のことしか考えられないくらい余裕がなかったんですけど、彼らは初めて(のワールドカップ)にしては、自分のこともそうですけど、チームのこと、全体を俯瞰して見られている選手が多い感じはします」

「ドイツで戦っている選手は比較的自信を持っている選手が多いと感じています。『やれるよね』と。まったくビビっていない。すごい選手だけど、全然戦えるという自信を持っている選手は、特にドイツで一緒に戦っている選手たちに多く、そういう選手たちの自信はチームに伝染しています。足もとを見て、過信ではないことも感じます。彼らをリスペクトしながら、『た自信を持ってやれる』と、チームのみんなも思っていると思います」

 選手たちの成長は、日々のコミュニケーションの質にも表れているようだ。4度目のワールドカップに挑む36歳は「食事会場とか、移動中のバスの中とかでいろいろな情報が飛び交っている」と明かす。初戦で対戦するドイツ代表に関しても、「個人的に映像をすごく見ていますけど、もう見なくていいくらい、自分の頭の中に情報が入っています」と豪語する。

 長友は左サイドバックとして出場すれば、ドイツ代表の右ウィングと対峙することになる。そこには相手のキーマンがいるだろう。技巧的なドリブルを駆使した突破が持ち味のMFセルジュ・ニャブリや、意表を突いたスペースへの動き出しで守備を崩壊させるMFヨナス・ホフマンなど、それぞれ違った武器を持つ名手たちを抑え込まなければいけない。

 特にホフマンに関しては「裏を取るのは世界でも有数の選手」と強く警戒していた。そのうえでインテル時代に対戦したナポリのFWホセ・マリア・カジェホン(現グラナダ)の名前を挙げ、「(自分が)戦った中で裏を取るのが一番うまいと思ったのがカジェホンなんですけど、それと似たようなタイミングで抜けてくる」と、経験から対処法も用意できている。

 ゆえに長友は自信をのぞかせる。「イメージトレーニングは嫌というほどやっているので。もう1000回はやっていると思います」と。

「僕が左サイド出るとしたら、ホフマンやニャブリととマッチアップしなければいけない。もう1000回は彼らと対戦しているんじゃないかと思うし、その2人だけでなく、いろいな選手が右サイドに流れて、かなり流動的なサッカーをしてくるチームなので、どんな選手と当たっても対応するためのイメージはしています」

 長友のイメージトレーニングは「1000回やって、そのうち何回勝てるか」という可能性を思い描くものではない。あらゆる状況を想定して、頭の中に鮮明な映像を流したうえで1000回全てで「最後は勝っている」というのが長友式だ。

「ワールドカップはいくら戦術的、技術的なものを磨いたとしても最終的には精神力なんです。その強い気持ちがないと今までやってきた戦術も技術もできないという部分は、僕は3大会で学んできた。今まで4年間積み上げてきたものを生かすために強い気持ち、精神力を持って挑みたいと思います」

 ロシアの地でベルギー代表にベスト8進出の夢を打ち砕かれてから、長友は4年前のリベンジのために、あらゆるものを犠牲にして自分にできることの全てを尽くしてきた。果たしてニャブリやホフマン相手にも健在ぶりを示し、日本代表に勝ち点をもたらせるだろうか。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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