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【セルビア代表 カタールW杯無料選手名鑑】基本フォーメーション&招集メンバー全選手紹介

シリーズ:カタールW杯選手名鑑 text by 編集部 photo by Getty Images

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 2021年3月から指揮を執るドラガン・ストイコビッチ監督は、再建の第一歩として世代交代を敢行する。ポテンシャルの高い若手を積極的に起用しつつ、U-20ワールドカップを制覇した黄金世代やベテラン勢との融合を図っていった。

 その結果、難敵ポルトガルと同組になった予選を無敗で乗り切って首位通過を決めた。その後もUEFAネーションズリーグなどで多くの才能を試し、戦力を充実させた状態でカタールへ乗り込む。

 若手の積極起用で頭角を現したひとりがストラヒニャ・パヴロビッチで、貴重な左利きの選手として最終ラインからビルドアップを試みる。そのほかに3バックを形成するのがニコラ・ミレンコヴィッチとミロシュ・ヴェリコビッチで、どちらもパヴロビッチと同様に対人能力が高く縦パスのフィードに長けている。守備的なイメージの強い3バックだが、基本的にはラインを高く保って前へ出る積極的な守備を仕掛けていく。

 3バックと同様に不動となるのが、アレクサンダル・ミトロビッチとドゥシャン・ヴラホビッチの2トップになる。一時は1トップであったり、ドゥシャン・タディッチを含む2トップにしたりと、ストイコビッチ監督はA・ミトロビッチとヴラホビッチのどちらを起用するか悩んだこともあったが、ゴールへ向かう破壊力では今大会でもトップクラスを争うストライカー2人を併用することを決めたようだ。しかし、2人とも大会を直前に控えたタイミングで負傷。初戦のブラジル代表戦までには間に合うとみて招集に踏み切ったが、調子を取り戻せずに両ストライカーと心中する可能性も十分にあり得る。

 中盤は底に2枚、両サイド、トップ下という5人の選手を並べるのが基本構成になるが、相手によってその配置はさまざまだ。ドゥシャン・タディッチがトップ下に入る場合は、セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチやサシャ・ルキッチが中盤の底に回ることになるだろう。右サイドで質的優位をつくり出す戦術ではタディッチに右ウイングのようなタスクを担わせることがあり、その場合は3トップに変更したりS・ミリンコビッチ=サビッチをトップ下として起用したりと、多くのオプションを持っている。

 同グループには王国ブラジル代表、アフリカ予選無敗のカメルーン代表、2大会連続でグループリーグを突破しているスイス代表と実力国が多い。しかし、要所で優秀なタレントをそろえるセルビア代表が勝利する可能性は十分にある。そのためには攻撃陣の爆発が鍵。より多くの得点機会を得られれば、得点王になる可能性を秘める2トップがゴールを決めて、センセーショナルな結末を迎えられるだろう。

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