「このメンバーに入ってもおかしくない、力のある選手はまだまだいる」
1日に都内のホテルで行われた代表メンバー発表会見。日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長、反町康治技術委員長にはさまれる形で座ったひな壇で、最終的にはその日の朝に決めたというカタールワールドカップ代表メンバー26人が森保監督から公表された。
名字と名前の間でひと呼吸入れる形で、まずはゴールキーパー3人の名前が川島永嗣、権田修一、シュミット・ダニエルと年齢の高い順に読み上げられていった。
次はディフェンダーとなる場面で、指揮官は「フィールドプレイヤーとして名前をお伝えします」とおおむろに断りを入れ、23人を一緒くたにして同じく年齢の高い順に読み上げ始めた。
川島とともに4大会連続で選出されたDF長友佑都からキャプテンのDF吉田麻也、DF酒井宏樹と続いた直後だった。選出されていれば酒井に続く大迫、そして原口元気が飛ばされた。
表情を変えずに、淡々とした口調で最年少のMF久保建英まで、トータル26人の代表メンバーを公表した森保監督は、質疑応答の第一声で心境をこう明かしている。
「いまでも難しい選択だったと思う。ベストの選択をしたと自信を持っているが、このメンバーに入ってもおかしくない、力のある選手はまだまだいる。そう思うと複雑な心境になるが、すべての選手たちの思いを背負って、カタールワールドカップを全力で戦いたい」
入ってもおかしくない選手の象徴が大迫であり、原口となるのは容易に推察できた。実際に2人の落選に伴って、攻撃陣からはワールドカップ経験者がゼロになった。スタッフによる議論が白熱したとも明かした森保監督は、質疑応答のなかでこんな言葉も紡いでいる。