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モヤモヤが残るアーセナルの勝利。主導権を明け渡した2つの問題とは?【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

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UEFAヨーロッパリーグ(EL)グループリーグ第6節、アーセナル対チューリッヒが現地時間3日に行われ、1-0でホームチームが勝利している。グループAを首位通過するためには勝利がマストだった試合でミッションを遂行したアーセナル。しかし、その内容は後半から流れを相手に渡すなど褒められるものではなかった。(文:安洋一郎)


グループAを首位通過でEL決勝トーナメント進出が決定

【写真:Getty Images】

 先週行われたPSV戦で勝ち点を取ればUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループAの首位通過が決まっていたアーセナルだったが、0-2でまさかの完敗を喫した。これで両チームの勝ち点差は2となり、最終節を終えた時点で勝ち点が並んだ場合、直接対決の結果が順位に影響するため、最終節に1位アーセナルが引き分け以下で終わり、2位PSVが勝利すると首位が入れ替わることが確定していた。

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 ELは2位通過だった場合、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でグループステージ3位のチームと決勝トーナメント進出をかけたプレーオフを戦う必要が生じるため、確実にベスト16に残るには今節チューリッヒ戦の勝利がマストだった。

 チューリッヒも勝利すればUEFAカンファレンスリーグの決勝トーナメントに進出できる可能性を残すなど、両チームが勝利を欲していたこの一戦で、先に優位に立ったのはアーセナルだった。

 17分、ペナルティエリア手前にこぼれた球を左SBのキーラン・ティアニーが左足を一閃。サイドで上下動を繰り返すオーソドックスな左SBであるティアニーは、これまで今季のアーセナルの特徴であるSBが中央に絞る動きをあまり得意としていなかったが、日々の練習の成果が発揮されたことで、この場面では良いポジションを取ることができていた。

 結果的にティアニーのこのゴールが決勝点となり、1-0で勝利したアーセナルだったが、試合終盤に主導権を握っていたのはチューリッヒだった。

 無事グループAの首位通過を決めたとはいえ、なぜアーセナルは試合終盤に相手に流れを明け渡してしまったのだろうか。

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