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サッカー日本代表、大迫勇也と原口元気が選外に
日本サッカー協会(JFA)は1日、今月開幕するカタールワールドカップに向けたサッカー日本代表メンバーを発表した。
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森保一監督が読み上げた26人の中に、FW大迫勇也とMF原口元気の名前はなかった。4年前のロシアワールドカップでベスト16を経験している2人の選外は、ある意味“サプライズ”と言えるのではないだろうか。
コンディションを落として今年3月から招集外が続いていた大迫は、Jリーグの終盤戦にかけて完全復調。ヴィッセル神戸をJ1残留に導く獅子奮迅の活躍を披露しており、カタールワールドカップで日本代表復帰の可能性が高いと見られていた。
一方、原口は今季に入ってから所属クラブで出番を減らしているものの、森保ジャパンでは常連選手の1人。チーム立ち上げからの約4年間で招集から外れたことはほとんどなく、ロシア大会でのリベンジにかける強い思いを口にし続けてきていた。
彼ら2人がメンバーから外れたことによって、カタールで戦う日本代表の攻撃陣にワールドカップ経験者がいなくなってしまった。これはチームにとって小さくない不安要素になるかもしれない。
大迫と原口の日本代表における出場試合数を合わせると、131試合にのぼる。前者が25得点、後者は11得点と長い代表キャリアにおいて二桁のゴールを奪ってきた。
カタールワールドカップ出場メンバー26人の中で、A代表通算10得点以上を記録しているのはDF吉田麻也とMF南野拓実の2人しかいない。貴重な経験と実績を持つ功労者たちがチームから外れることになった。
森保監督は「ワールドカップ経験者がいなくなるというところは、我々の考えるポイントの1つとして、かなり話し合いました」と明かす。そのうえで「外す」結論に至ったのは、なぜだろうか。「もちろんワールドカップ経験者の力を借りて戦いたい」と述べつつ、指揮官は次のように語る。
「経験者の経験は非常に大切ですけど、経験のない選手たちもワールドカップで成功したいという野心を持って戦ってくれると信じて選考しました」
今回の日本代表メンバーには、昨年の東京五輪に出場した選手が13人招集されている。オーバーエイジだった吉田、MF遠藤航、DF酒井宏樹を除けば、10人になる。攻撃陣は東京五輪世代が中心で、森保監督は若い力に賭けることを決めた。
「彼ら(大迫や原口)に頼りたいところはまだまだあります。と同時に、伸びてきている経験の浅い選手たちの芽も大切にしなければいけない」
困難に直面したとき、もう大迫や原口のようなベテランの力には頼れない。ワールドカップ本番で攻撃陣全体の経験の浅さが吉と出るか凶と出るか。森保監督の決断がどのように作用するか注目だ。
(取材・文:舩木渉)
【了】