後手を踏んだ浦和レッズの3バック
「何も言い訳することはないけど、ただ広かったです。守る範囲として。奪いにいく守備が今日はできなかった感じでしたし、ちょっとこの横幅を3人で守るのは。あれではプレーの質どうこうではないですけど、トライしようとした結果ですし、遂行できなかったのは自分なので」
マリノス戦へ向けて、リカルド・ロドリゲス監督はそれまでの4バックを3バックにスイッチ。最終ラインは岩波拓也を真ん中に、左にアレクサンダー・ショルツ、右には酒井が配置された。突然のシステム変更の狙いを、スペイン人指揮官は試合後にこう明かしている。
「前からのディフェンスでボールを奪う、あるいは1対1で完全にはめにいってボールを奪う狙いを持って試合に入った。前半戦でマリノスと対戦したときに、4枚のディフェンスラインで簡単に持っていかれる場面があったので、その修正としてこの形にした」
埼玉スタジアムにマリノスを迎えた5月18日の第11節。前半だけでマリノスに3ゴールを奪われるも、後半にユンカーのハットトリックで何とか引き分けた一戦の反省に立った。
しかし、酒井の対面には左ウイングのエウベルだけでなく、左サイドバックの永戸もどんどん攻撃参加してくる。他のエリアも然り。結果として浦和は後手を踏み、守勢に回り続ける展開を余儀なくされた。5月の試合は欠場していた酒井は、偽らざる心境を言葉に変換している。