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明治安田生命J1リーグ第33節、横浜F・マリノス対浦和レッズが29日に行われ、1-4で浦和は敗れた。マリノスとの完成度の差を認めつつ、酒井宏樹は後手を踏んだ原因を振り返る。カタールワールドカップを間近に控えながら、浦和でAFCチャンピオンズリーグ制覇という大きな目標への覚悟と決意を示す。(取材・文:藤江直人)【連載:この男、Jリーグにあり】
一足先にシーズンを終えた酒井宏樹
チームメイトたちよりもひと足早く、浦和レッズにおける酒井宏樹の2022シーズンは29日の横浜F・マリノスとの明治安田生命J1リーグ第33節をもって終わりを告げてしまった。
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浦和の1点のビハインドで迎えた前半32分。浦和陣内の深い位置でMF渡辺皓太とのワンツーを成功させ、マークを剥がしたDF永戸勝也がスピードに乗って、ペナルティーエリア内へ迫っていた直後だった。
永戸の左側、ちょうど死角の位置から酒井が強烈なスライディングタックルを見舞う。しかし、必死に伸ばした左足はボールではなく永戸の両足を刈ってしまった。
すかさず佐藤隆治主審がイエローカードを提示する。これが通算4枚目。ホームの埼玉スタジアムにアビスパ福岡を迎える、11月5日の最終節が累積警告によって出場停止となった瞬間だった。
それでも、試合後の取材エリアで酒井は自らのプレーに胸を張った。
「あの場面で止めないディフェンダーはいません。あのエリアをえぐられていったら危ないので、ペナルティーエリアの外で止める、という判断は何度巡ってきたとしても、はい。なので、そこに対しては後悔していません。残念ですけどね。最後は出たかったですけど」
対照的にマリノスに怒涛の4連続ゴールを奪われ、攻めてはFWキャスパー・ユンカーのゴールで一矢を報いるのが精いっぱいだった内容と結果には思わず表情を曇らせた。
「もちろん納得のいかない、満足することのできないスコアでした」
おりしも敵地・日産スタジアムでは、ホーム最終戦を終えたマリノスのセレモニーが開催されていた。大音量のBGMやスピーチ、アナウンスなど、さまざまな音がガラス越しに響いてくる取材エリアで、マリノスの猛攻にさらされ続けた90分間を酒井は淡々とした口調で振り返った。