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Jリーグ 2年前

大迫勇也はW杯で戦えるのか。サッカー日本代表復帰へ「雰囲気をガラリと変えられる」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

川崎フロンターレに脅威を与えた大迫勇也



「もちろん6連勝を狙っていた」とアンドレス・イニエスタに代わってキャプテンマークを巻いた山口蛍が言うように、神戸は頭からアグレッシブな姿勢を示そうとした。しかし、優勝のかかる川崎の気迫に徐々に押され、自陣に下げられてしまう。

 とりわけ、苦しんだのは、川崎の左FWマルシーニョへの対応。爆発的なスピードと打開力を誇るブラジル人助っ人の仕掛けに神戸の右サイドは後手を踏み、何度も危ない場面を作られる。プロ初先発のGK坪井湧也が体を張って対処するも、前半20分には失点を喫してしまう。

 発端は汰木康也がクリアボールを山根視来に奪われたこと。そこから家長昭博につながり、36歳の技巧派は浮き球のパスを展開。そこにマルシーニョが一気に飛び込んで、守備陣を混乱に陥れ、先制点を決めきったのだ。

「前半は自分たちの出来が悪かった」と吉田孝行監督が不機嫌そうに言えば、山口も「残留が決まって何もかかっていない状況の中でこうなってしまう。チーム全体としていろんなマネージメント含めて改善しないといけない」と苦言を呈する。神戸には鬼気迫る川崎とのマインドの差がどこかにあったのだろう。

 苦しい状況下でも、最前線の大迫は体を張り、3人に囲まれても巧みなキープ力を見せながら、局面打開を試みた。対峙した谷口彰悟が「収めるのが非常に上手で競り合いでも先に触ろうとする。ホントに嫌だなと思いながら対応した」と話すように、川崎に脅威を与えていたのは確かだ。

 等々力競技場まで視察に訪れた森保一監督も「前半はなかなかボールが入らなかったが、コンディションは確認できた」と前向きに発言。強豪相手に起点を作れる彼を使える目処が立ったという感触を抱いた様子だった。

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