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エウベル、圧巻のパフォーマンスで横浜F・マリノスを勝利に導く
明治安田生命J1リーグ第33節が29日に行われ、横浜F・マリノスは浦和レッズに4-1で快勝した。
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ホームでガンバ大阪とジュビロ磐田に連敗し、2位の川崎フロンターレに2ポイント差まで迫られていた。優勝にあと一歩のところまできているとはいえ、マリノスにとっては全く気の抜けない状況となっていた。
浦和戦はタイトル獲得に向けて勝利が必須の大一番だった。0-1で敗れた磐田戦から約2週間半の中断を挟んで迎えた決戦で、圧巻のパフォーマンスを披露したのはFWエウベルだ。74分までプレーし、マリノスを勝利に導く2得点の大活躍。さらにFWアンデルソン・ロペスの得点も演出し、リーグ優勝を大きく手繰り寄せる勝ち点3をもたらした。
まずは17分、右サイドからカットインしたFW水沼宏太の左足シュートは相手ディフェンスにブロックされたものの、こぼれ球に反応したエウベルが冷静に詰めてマリノスが先制に成功する。
37分にはエウベルが左サイドでドリブルを仕掛けて一気に加速してペナルティエリア内に侵入。背番号7のシュートは浦和のGK西川周作に弾かれるも、FWアンデルソン・ロペスが右足で押し込んでマリノスのリードは2点に広がった。
後半に入ってもエウベルの勢いは止まらない。57分、MF渡辺皓太が浦和のMF江坂任にプレスをかけて高い位置でボールを奪い、マリノスはショートカウンターでゴールに迫る。最後はエウベルが「おそらく(アンデルソン・)ロペスがどちらかのサイドにいて、中にスペースがあるなと思って自分で仕掛けた」と、ゴール前中央をドリブルでぶち抜き、GKの意表を突くつま先シュートで追加点を挙げた。
今季のエウベルは攻撃に不可欠な選手であり続けている。左サイドからのカットインは崩しの糸口となり、カウンター時の急加速するドリブルをノーファウルで止められるDFはJリーグにいない。ただ速いだけでなく巧みに相手の重心を外し、軽快にかわしていくドリブルは多くの相手チームの脅威となってきた。
エウベルは「チーム全体が僕を頼りにしてくれていて、自信をもたらしてくれるからこそ、僕は自信を持ってプレーできる。それが今日のようなパフォーマンスにつながる」と、周囲からの信頼を感じながらピッチに立てていることを明かす。
そして、3年ぶりのリーグ優勝がかかった1週間後のJ1リーグ最終節・ヴィッセル神戸戦に向けて「今日のような素晴らしいパフォーマンスを最後の試合でも、チームのみんなと一緒に見せてタイトルを獲りたい」と意気込みを語った。
2連敗のショックを引きずらず、本来のマリノスらしい戦いぶりで4点を奪っての快勝にエウベルはさらに自信を深めているようだった。トリコロール船団をけん引する背番号7は「僕たちにとってホームもアウェイも関係ない。今日みたいなパフォーマンスを次の試合でも見せることができたら、必ず勝てる」と神戸戦での必勝を誓う。
「本当はもっと前にタイトル獲得を決めたかったけど、まだまだ自分たちしだい。勝てば優勝できる」
このエウベルの言葉通り、マリノスは最終節の神戸戦に勝利すれば文句なしでリーグ優勝を決められる。もし引き分けてもフロンターレの結果しだいでは優勝できるが、他会場の結果に左右されることなく気持ちよくシャーレを掲げたいところだ。
(取材・文:舩木渉)
【了】