WEリーグ最新ニュース
失点直結のミスを連発したDFに…
WEリーグの新シーズンが開幕を迎え、三菱重工浦和レッズレディースは23日にAC長野パルセイロレディースを3-2で下した。
【今シーズンの欧州サッカーは「DAZN for docomo」で!
いつでもどこでも簡単視聴】
浦和Lが喫した失点は2つとも自陣でのミスが原因だった。特に3-1と2点リードで迎えた終盤の87分に与えたゴールは象徴的だ。
自陣ゴール前でパスコースを探していたDF高橋はなが、プレッシャーをかけてきた長野LのMF稲村雪乃にボールをかっさらわれる。そして、そのままゴールネットを揺らされてしまった。終盤の時間帯に1点差に迫られた浦和Lは自分たちの失態で展開を難しくしてしまった。
浦和Lを率いる楠瀬直木監督は「そこは思い切り書いちゃってください」と述べた上で、「ちょっと油断、慢心がある。それはカップ戦の決勝でも感じましたし、(失点に直結するミスは)そこでもあった。そのことは十分言っている」と指摘した。
高橋は10月1日に行われたWEリーグカップ決勝の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦でも失点を招くミスを犯していた。0-1で迎えた29分、自陣左寄りでGKからのパスを受けると、周りを十分確認することなくワンタッチで縦に流そうとした。
すると近くまで寄せてきていた相手選手にあっさりパスをカットされ、ショートカウンターで一気に局面をひっくり返されてしまう。そして、最後はFW植木理子にゴールを奪われ、浦和Lは前半のうちに2点を追いかける立場になった。
その後も追加点を奪われた浦和Lだったが、75分からの約10分間で3点差を追いつく猛攻を披露。延長戦とPK戦の末にベレーザを下してWEリーグカップ優勝を飾った。23日の長野L戦も3-2で制し、WEリーグ開幕戦を勝利で飾っている。
いまのところ高橋のミスは敗戦につながっていないが、今後も続けばリーグ優勝争いなどに大きく影響を及ぼすかもしれない。なでしこジャパンでも徐々に出番を増やしているセンターバックに対し、楠瀬監督は「本人だけのことではなく、受け手の問題とかもあると思うんですけれども、やはりやっていけない選手だと思う」と厳しい見方を示した。
昨季まで相方だったDF南萌華がイタリア・女子セリエAのローマへ移籍し、高橋はディフェンスラインの新たな柱として独り立ちが求められている。南と同じくなでしこジャパンの一員として信頼をつかむためにも、失点に直結するミスはなくしたいところだ。
浦和Lの7番を背負うセンターバックはWEリーグカップ決勝とWEリーグ開幕戦で続いた痛恨の失態から何を学び、どう改善していくか。正念場に立たされた高橋のリバウンドメンタリティと今後のさらなる改善、成長に期待したい。
(取材・文:舩木渉)
【了】