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長谷部誠vsケイン、第2ラウンドの結末は?フランクフルトが直面する試練【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

今後の戦いを左右する選手は…


【写真:Getty Images】



 10月26日に行われる予定の次節マルセイユ戦はトゥタが出場停止で、もし長谷部も負傷で不在となれば、グラスナー監督は難しい選択を迫られることになるだろう。トゥーレが復帰できたとしてもCLの登録リストからは外れているため、3バックで挑むにはセンターバックの人数が足りないという状況になりかねない。極端なことを言えば、トップチーム登録のセンターバックがエンディカしかいない可能性すらある。

 ケインやソン・フンミンらとの対戦では、改めて彼らのクオリティを見せつけられたが、数的不利だったフランクフルトは終盤にコーナーキックから途中出場のFWファリデ・アリドゥがCL初ゴールを奪って1点差まで迫った。3失点して負けはしたものの、3-2で終えられたのは今後の戦いに向けて好材料と言える。

 とはいえ、やはり大事なのはグループステージの残り2試合だ。フランクフルトはロンドンでの激戦で負った痛みに苦しめられることになるのだろうか。それを乗り越えて本戦初出場での決勝トーナメント進出を叶えるには長谷部が不可欠なのである。

 フランクフルトのマルクス・クレシェSDはトッテナム戦当日に独『スカイ』で放送されたインタビューの中で、長谷部の来季以降の去就について「引退するかは彼しだいだ。プレーしたいかどうかは彼が決めるべき。もう1年プレーしたいと言ったら、そうなるだろう」と発言した。

 欧州4大リーグのクラブの主力として活躍しながら、そのクラブで引退のタイミングを自らが決めることができた日本人選手はかつていただろうか。長谷部とはそれほどまでに特別な存在なのだ。

(文:舩木渉)

【了】

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