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明治安田生命J1リーグ第27節延期分、横浜F・マリノス対ジュビロ磐田が行われた。試合は残留へ崖っぷちの磐田が84分に決勝点を決め、0-1で勝利している。首位撃破は偶然か必然か。大金星をもたらしたのは、前回の反省と鋭い読みだった。(取材・文:元川悦子)
崖っぷちのジュビロ磐田
今季3シーズンぶりにJ1へ返り咲きながら、ジュビロ磐田は苦戦が続いていた。8月中旬には就任1年目の伊藤彰監督が解任された。渋谷洋樹ヘッドコーチが後を引き継ぐ形で、残留を目指していたが、8月19日の名古屋グランパス戦以降、未勝利とトンネルの出口が見えずにいた。
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10月8日の前節・鹿島アントラーズ戦にしても、鈴木雄斗、金子翔太、杉本健勇のゴールで前半を3-1でリードしていたのも関わらず、追いつかれて3-3のドローに終わった。
「鹿島戦は私の采配ミス。もっと交代を早くしていればよかった」と渋谷監督の反省しきりだった。ラスト4戦を残した段階の勝ち点は24で、入替戦に回る16位の京都サンガとの差は6。残留圏の湘南ベルマーレとの差は7という厳しい状況に追い込まれた。
となれば、12日の横浜F・マリノス戦は絶対に白星が必要。相手は8日のガンバ大阪戦でまさかの苦杯を喫し、優勝決定が持ち越しとなっただけに、凄まじいモチベーションで挑んでくるはず。磐田としてはそれを覚悟して、何とか勝機を見出す必要があった。
「試合を通して守勢に回ることは想定していた」と42歳の大ベテラン・遠藤保仁が言うように、この日の磐田は守備意識の高さを色濃く示した。序盤から横浜に一方的に支配され、自陣ゴール前に押し込まれても、ブロックを作って耐え忍ぶ。前半21分には藤田譲瑠チマの強烈シュートが飛び出し、34分には西村拓真がゴール前に抜け出すが、GK三浦龍輝らを中心とした堅守で乗り切る。前半65%近く支配される中、0-0で折り返したのは、まさに御の字と言っていいだろう。