マスカット監督が振り返る試合の分岐点
これでアウェイチームは守備を固めて速いカウンターを狙うことができる状況となった。マリノスはボールを保持しながらも、集中して守る白い壁に阻まれ、ガンバゴールに立ちはだかる東口順昭を破ることができない。
「今日はとにかく1点目が大きかった」とマスカット監督は振り返る。「先制のチャンスは1つか2つあった。そこで全く違う試合になった。CKからの先制ゴールが相手に勇気を与えてしまった。足場ができたことで深く引いて戦えるようになった」
ガンバはまさにそのアドバンテージを固く保持し、重要なエリアでは人数をかけて執拗なプレスでマリノスのスペースを潰していく。この点ではダワンがとりわけ奮闘し、中盤で何度もタックルを繰り出したことで前半30分には警告も受けた。直後にマルコス・ジュニオールへのレイトタックルでもう1枚カードを出されてもおかしくはなかったが、谷本主審は寛大な対応で注意を与えるにとどめた。
DAZNのハーフタイムスタッツによればマリノスは前半45分間で67%ボールを保持し、プレーの88%は中盤またはガンバ陣内で展開されていた。さらにホームチームはシュート13本を放ち、そのうち9本が枠内。CKも前半だけで10回を数えた。対するガンバはシュート2本(枠内はファン・アラーノが決めた1本)、CK1回に過ぎなかった。
だが試合が進んでいく中で、マリノスはボールを支配しながらもなかなか決定的なチャンスを生み出すことができない。選手たちは適切な状況で適切な選択をできていない場合もあったとマスカット監督は感じている。