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横浜F・マリノスはなぜ敗れたのか? 選手に生じた小さな迷いと大きな違い【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

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明治安田生命J1リーグ第32節、横浜F・マリノス対ガンバ大阪が8日に行われ、0-2でガンバが勝利を収めている。ケヴィン・マスカット監督は「積極性が十分ではなかった」と敗因を語る。今季リーグ戦でホーム無敗だったマリノスはなぜ降格圏に沈んでいたガンバに敗れたのか。(取材・文:ショーン・キャロル)


横浜F・マリノスがホームでまさかの黒星

【写真:Getty Images】

 ガンバ大阪をホームに迎えた土曜日の一戦で、横浜F・マリノスが勝ち点3を手に入れることは当然の結末だという感覚があった。

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 直近16試合でわずか1敗しか喫していなかったマリノスは王者戴冠のチャンス。一方のアウェイチームは13試合で2勝しか挙げられず、残留回避に向けた乱戦の中に巻き込まれていた。

 だが試合は筋書き通りには進まない。不屈の闘志を発揮したガンバが奮闘の末に2-0で勝利し、ケヴィン・マスカットのチームは今季ホーム初黒星を喫する結果となった。

「今日のスタジアムにいた全員が同じ考えを持っているように感じられたと思う。『もし勝てば、もしこうなれば、もしああなれば』と…」

 本拠地陥落の試合を終え、マスカット監督はそう話していた。

「我々にはサポーターに希望を与え、夢を見させる責任があると思う。それは続けなければならない。だが実際のところ私としては、この結果がこうなれば何が起こるか、といったことは一度も考えていなかった。(ジュビロ磐田と対戦する)水曜日にもそんなことは考えないだろう」

「ドアは一つずつ開けていくことしかできない。最初のドアを通過する前に4つ目のドアは開けられないんだ」

 もちろんマリノスは全力を込めてガンバとの戦いに臨み、主導権を握るべく猛烈なスピードで駆け出していた。先制点を奪って自分たちのペースに持っていきたいホームチームは、立ち上がりの攻防の中で何度もCKを獲得し、水沼宏太がショートコーナーを蹴ろうと駆け回っていた。

 だがキックオフからわずか8分で先手を取ったのはガンバの方だ。CKからのボールをダワンが危険なエリアへ折り返し、ファン・アラーノが頭で押し込んだ。

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