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相手指揮官が語るセルティック日本人3人。南野拓実を指導した男の評価は?【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

マルコ・ローゼ監督が語った日本人選手たちの強み


【写真:Getty Images】



「彼らのチームには3、4人の日本人選手がいる。彼らを見ていると楽しいよ。ともかく、非常にアクティブな相手と戦うことになるので、我々もそれに立ち向かっていく」

 ローゼ監督はレッドブル・ザルツブルク時代に日本代表FW南野拓実を指導した経験があり、日本人選手を高く評価している。セルティックのCL登録メンバー(※)である古橋、前田、旗手に関しても「チームの特徴を象徴する、際立った選手たちだ」と語る(※井手口陽介はCL登録メンバーから外れている)。

「マークを外すのがうまいし、小柄ですばしっこく、1対1にも強い。南野も全く同じプレースタイルだった。日本からやってくる選手たちは素晴らしいメンタリティを持っていて、サッカーもうまい」

 実際、試合に入るとローゼ監督とライプツィヒが日本人選手たちに持ち味を発揮させないよう気を配っていることがわかった。特に最近の試合でハイパフォーマンスを続けてきた旗手には厳しいマークがつき、パスを受けるためのコースも、パスを出すためのコースも徹底して閉じられていた。

 セルティックにとっても古橋や旗手、前田はキーマンたりうる存在だが、彼らを封じられても前半は多くのチャンスシーンを作れていた。後半開始直後の47分にはセンターサークル付近で旗手が相手のパスをカットし、すぐさま前線に送って古橋→ジョタの流れで同点ゴールも奪った。

 ところが、1-1になってから試合の流れが大きく変わっていくことになる。ライプツィヒが戦い方を変えてボール支配率を高め、セルティックを押し込んでいく展開に持ち込んだ。スタッツを見ると前半のボール支配率は54:46と互角に近かったが、後半は63:37とライプツィヒが大きく上回った。この数字だけで展開にどれほどの変化があったか想像するのは難しくないはずだ。

 セルティックのアンジェ・ポステコグルー監督は同点に追いついた後のチームの振る舞いを悔やむ。

「我々は2失点目を喫してはならなかったが、それは決められる前から忍び寄ってきているように感じていた。パスを受けることに対してネガティブになり、プレッシャーがかかっていないのにボールが(GKの)ジョー・ハートのところまで戻ってきてしまうこともあった。そういう考えに陥ってはならない。もっとポジティブになる必要があった」

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