得点とアシストの両方で発揮された能力とは
ジローナ戦の1得点1アシストには、ある共通点がある。それは巧みなオフ・ザ・ボールから生まれたということだ。
8分のアシストの場面は、シルバがボールを収めた瞬間、一気にギアを上げDFの背後を取った。相手の対応は間に合っておらず、そのおかげでセルロートに余裕を持ってクロスを届けることができていた。
ゴールシーンでは、ミケル・メリーノからセルロートにパスが出てカウンターが発動すると、疲労を感じさせず一気にスプリント。ゴール前であえてファーサイドに流れることでセルロートからのパスコースを作り出し、ボールを引き取った。そして最後は冷静にゴールネットを揺らしている。
ソシエダでは“見てくれる”選手が揃っているため、久保のオフ・ザ・ボールが光るケースが多い。上記したシーン以外にも、メリーノからのラストパスを引き出した22分の場面など、スペースへの意識は確実に高まっている。
ソシエダは怪我人が多い。とくに攻撃陣は、カルロス・フェルナンデスが戻ってきたとはいえ台所事情がかなり厳しい。その中で久保とセルロートにかかる期待はかなり大きい。カタールワールドカップ開催による中断期間まで、スケジュールはかなりハードだが、久保は結果を残し続けられるか。
(文:小澤祐作)
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