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西村拓真、大怪我から異例のスピード復帰
明治安田生命J1リーグ第31節が1日に行われ、アウェイに乗り込んだ横浜F・マリノスは名古屋グランパスに4-0で快勝した。
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3年ぶりのリーグ優勝に向けて頼もしい選手が帰ってきた。9月10日に行われたJ1第29節のアビスパ福岡戦で左足首の靭帯を損傷したマリノスのFW西村拓真がベンチ入り。そして61分から途中交代でピッチに送り出され、約3週間ぶりの復帰を果たした。
しかし、クラブからは左足関節外側靱帯損傷で全治4〜6週間と診断されていた。西村自身も「映像を見た時に『終わったな』と思った」という。シーズン中に復帰できるかすら危ぶまれていた大怪我だったはずだ。
それでも西村の頭の中には「ひどい怪我ですけど、すぐ復帰できるんじゃないかなと。自分の中にそういう感覚があった」という。そして、「マリノスのトレーナーのおかげでもありますし、怪我した瞬間からすぐに頭を切り替えて、『すぐに治る』と自分を洗脳しまくりました」と明かす。
「今日の試合は無理をしましたけど、それ以上に本当にこのメンバーで優勝したいという気持ちや、それに対して自分は貢献できるんじゃないかという気持ちの方が上回っていたので、監督に(試合に出られるか)聞かれた時に『いける』と答えました」
できるだけ早く復帰してチームの勝利に貢献したい。西村はその一心で懸命にリハビリに取り組み、公表されていた全治期間の約半分という異例の短期間で実戦復帰にこぎつけた。驚異的な回復力と言っていいだろうが、本人は「取り組んできたことに自信を持っているので、そんなに驚いてはいない」と語り、あっけらかんとしている。
当然、まだ100%の状態ではないが、西村は残りの試合もコンディションを上げながら全力で駆け抜けるつもりだ。同じ時間帯に行われた試合で北海道コンサドーレ札幌に敗れた2位の川崎フロンターレとの勝ち点差は8ポイントまで広がり、早ければ次節にも3年ぶりのリーグ優勝を決められる状況になっても「自分たちにベクトルが向いているので、怖いものはないですし、とにかく自分たちと勝負という感じ」と、目の前の試合に挑むスタンスに変化はない。
「本当に自分たちしだいだと思いますし、自分たちのサッカーを表現するのと、向上させるところをやっていけば確実に勝てる。ベクトルは自分たちに向けてやっていきたいです」
優勝争いのプレッシャーもポジティブに楽しみながらプレーすることができている。異例の早期復帰を果たした西村は、リーグ戦のラスト4試合でマリノスを優勝へと押し上げる大きな起爆剤になりそうだ。
(取材・文:舩木渉)
【了】