川崎フロンターレ
予想順位:2位
暫定順位:2位
成績:勝ち点54(29試合16勝6分7敗)
監督:鬼木達
史上最多タイ記録となるJリーグ3連覇の可能性は残されている。ただ、そのためには残り5試合をすべて勝ったうえで、横浜F・マリノスの取りこぼしを期待しなければならない。
一足先にシーズンを振り返ると、5月から7月にかけての不調が響いた。5月21日のサガン鳥栖戦からの3試合はゴールさえ奪えず、8試合で得た勝ち点はたった8ポイントだった。レアンドロ・ダミアンが不調に陥り、大島僚太も負傷と復帰を繰り返した。ジェジエウと登里享平が不在だったディフェンスラインは奮闘していたが、防波堤を越える波が来ると一気に破綻してしまう脆さがあった。
しかし、5年間でJリーグを4度制しているチームは勝ち方を忘れていなかった。ジェジエウが7月に復帰し、ジョアン・シミッチがアンカーに定着すると、川崎は試合の支配力を取り戻していった。それまでサイドバックやアンカーなどでプレーすることが多かった橘田健人がインサイドハーフで起用されることで中盤の強度も上がった。前線は知念慶が好調で、ウイングの家長昭博とマルシーニョがフィニッシャーとして機能している。
8月を4戦全勝で終えてマリノスにプレッシャーをかけていただけに、9月の4試合は痛恨の連続だった。4試合すべてで先制点を奪ったが、結果は1勝2分1敗。勝利を逃した3試合はすべて追加点を取れなかった。90分を通して強度の高いサッカーを続けられないのは、今季の苦戦した試合に共通する部分かもしれない。
マリノスとは5ポイント差あり、仮に川崎が残り5試合をすべて勝ってもマリノスが逃げ切る可能性は十分にある。ただ、3試合がホーム等々力陸上競技場で行われるのはこの上ない後押しとなる。今の川崎を見ていると、5連勝でフィニッシュする可能性は決して低くはない。