ボランチコンビは「難しかった」
ピッチ状態の悪さも災いしたのか、柴崎の縦パスが簡単にカットされたり、南野がモイセス・カイセドにつぶされてカウンターの餌食になるなど苦戦が目立ち、連動性のある攻守を見せられない。
堂安律と三笘薫の両サイドが幅を取っていたこともあって、中央の南野との距離が空き、古橋が孤立してしまう傾向も顕著だった。そして三笘も得意のドリブルで抜け出す場面も見られたが、低い位置からのスタートで効果半減といった印象が拭えなかった。
ボール支配率こそ前半は6対4と日本が上回ったが、脅威を与えていたのは相手の方。日本のチャンスらしいチャンスは40分に南野のハイプレスから古橋が左足シュートを放ったシーンのみ。エクアドルはアメリカ戦の日本のようなしたたかさを押し出していた。
「(柴崎とのコンビは)難しかったですね。やっていないと分からない部分もありますし。それでもやれなきゃいけないし、誰と一緒にやってもうまく合わせられるのが自分の良さだと思うので、だからこそ、拓実君もそうですし、みんなのよさを引き出せるようなプレーをもっと自分がしたかった」と中盤のダイナモ・田中碧も不完全燃焼感を吐露する。
彼自身も、遠藤、あるいは守田と組む時のようなスムーズさを出せない。時間がない中、息の合った連係連動を作り出すのは至難の業なのだ。そこは森保監督も改めて痛感した点ではないか。