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南野拓実、サッカー日本代表で真価が問われる時
サッカー日本代表は27日、キリンチャレンジカップ2022でエクアドル代表と対戦する。
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23日のアメリカ代表戦ではMF鎌田大地が4-2-3-1のトップ下で躍動し、決勝点も挙げた。カタールワールドカップ本大会に向けて大きなアピールになったのは間違いない。
一方、鎌田の大活躍によって立場が脅かされる選手もいる。カタールワールドカップアジア最終予選でシステムが4-3-3に変わる前、4-2-3-1がメインだった頃にトップ下で絶対的な存在だったMF南野拓実はアメリカ戦で先発メンバーから外れていた。
今夏、イングランド・プレミアリーグのリバプールからフランス1部のモナコへ完全移籍した南野は、新天地でもなかなか出番を増やせず苦しんでいた。日本代表合流前に初ゴールは挙げたものの、クラブでも日本代表でも苦しい時期が続く。
それでも「競争は今に始まったことではなくて常にある。それはチームにとってすごく良いことだと思うので、自分がするべきなのは明日の試合に向けて、自分の持てる力を全部出すこと」と、26日に取材に応じた南野は語った。
森保一監督は同日の記者会見でエクアドル代表戦でアメリカ代表戦からの先発メンバー総入れ替えを行うと明言した。そして、4-2-3-1を継続することも明かしている。鎌田がベンチスタートになるなら、南野にはトップ下でアピールする機会が与えられるはず。
日本代表の背番号10は自らの特徴を鎌田と比較し「僕の方がもうちょっとゴール前で仕事をするタイプだと思うので、そういう部分はいつも通りにプレーできればいいかなと」と、貴重なチャンスで活躍するイメージを描いていた。
もちろん「個人的には、常にアピールしたい。やはり自分がこのチームにどういうプレーで貢献できるのかを見せたい気持ちが1番」だが、南野は日本代表がワールドカップで結果を残すためにチームの一員としての責任を背負うことも必要だと理解している。
「いつも通りプレーするのが一番やりやすい。何かを背負ってプレーするより、チャレンジするポジションの方が僕は得意なので。あまり考えずにプレーしたいなと思います」
森保ジャパン発足以降、エース格の1人として最も多くの試合に出場し、FW大迫勇也と並ぶ最多タイの17得点を挙げてきた南野。23日のアメリカ代表戦前の段階でベンチに座ったまま出番がなかったのは、2018年9月以降たった2試合しかなかった。
しかも、その2試合は過密日程を考慮してターンオーバーを敷いた2019年アジアカップのグループステージ最終戦と、負傷を抱えて合流した2021年9月のカタールワールドカップアジア最終予選・オマーン代表戦だ。コンディション面に何ら問題がなかったアメリカ代表戦でベンチ入りしながら出場できなかった事実の意味は、これまでと全く違ってくる。
念願のワールドカップを目前にして厳しい立場に置かれた時に何を見せられるか。今、まさに背番号10の真価が問われようとしている。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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