まだサッカー日本代表批判が聞こえるが…
もちろんパフォーマンスがいかに良かろうとも、やはり森保監督の人選に対して一部ファンからの批判はまだまだ聞こえてきた。◯◯選手が先発じゃない、××選手がベンチだった、といったいつもの不平不満だ。今日ではサッカーを語る上で避けられない部分ではあるが、結局のところ現実のサッカーはビデオゲームとは異なるということだ。
仮想の数値が一番高い選手たちを単純に並べれば相手を全てなぎ倒してくれる、というわけにはいかない。監督としては、それぞれ小さな悩みやピッチ外の心配事や個人的な不満などを抱えた実際の人間である彼らをまとめ上げ、一体感のある集合体を作り上げなければならない。
所属クラブの先週の試合で、YouTube映えする小技が話題となった選手もいるかもしれない。だからといってその選手が、別のチームメートたちと一緒に、戦術の異なる別の監督の下で、先週とは別の相手と戦う別のチームに必ずしもすんなりと溶け込めるとは限らない。
監督というものは、その日の相手に勝てる可能性が最も高いと考えるメンバーを選び出さなければならない。現代サッカーにおいて「最高の11人」という考え方は薄れていく一方だ。今では各チームは大人数で構成され、選択の幅ははるかに広がっており、その各自が対戦相手や試合中の状況に応じて異なる役割で貢献することができる。