アメリカ合衆国代表戦で生まれた「チームの芯」
今回のアメリカがクリスティアン・プリシッチらを出さず、チーム完成度も今一つだったことも考えると、手放しで喜べるわけではないし、2カ月後に対峙する初戦の相手・ドイツがここまで自由にやらせてくれるはずもない。ただ、ブンデスリーガで実績を残し続ける遠藤とCLで最高峰レベルを体感する守田というのは今、本当に旬な2人。彼らをうまく生かすことで日本代表が活路を見出せるのは確かだ。
もちろん相手のフォーメーションや出方によっては、田中碧や他選手を加えた3ボランチが復活することもあり得るだろうが、遠藤と守田が本大会の軸を担っていくのは変わりない。「チームの芯」のようなものを作れたという意味で、アメリカ戦は価値あるゲームだったのではないか。
遠藤と守田には今回見せた「阿吽の呼吸」を対戦相手のレベルが高くなっても失わず、より研ぎ澄ませていけるように努力してほしい。まずは27日のエクアドル戦に向けて収穫と課題をしっかり整理し、ピッチ上でフィードバックしていってもらいたいものである。
(取材・文:元川悦子【デュッセルドルフ/ドイツ】)
【了】