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アメリカ合衆国代表監督は何者? 大胆な世代交代、サッカー日本代表と今夜対戦

text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



アメリカ合衆国代表監督は誰?

 サッカー日本代表は23日、キリンチャレンジカップ2022でアメリカ合衆国代表と対戦する。 現在のアメリカ代表を率いるのはグレッグ・バーホルター監督だ。2018年12月に就任以降、積極的な若手の抜てきと次世代を強く意識したチーム作りで低迷していたアメリカ代表を見事に立て直した。



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 現役時代のバーホルター監督はオランダのズウォレやカンブール、イングランドのクリスタル・パレス、ドイツのエネルギー・コットブス、そして1860ミュンヘンなど主に欧州でキャリアを築いた。センターバックとしてドイツ・ブンデスリーガ2部で150試合以上に出場し、アメリカ代表としても44キャップを刻んだ実績を持つ。

 LAギャラクシーで2011年に現役引退。その後、指導者に転身して同年12月から当時スウェーデン2部のハンマルビーで初めて監督となる。2013年11月から2018年までは北米・MLSのコロンバス・クルーを率い、アメリカ代表GKザック・ステッフェンらを育て上げた。

 アメリカ代表は2018年ロシアワールドカップの出場権獲得を逃し、6大会続いていた連続出場記録が途絶えてしまった。その責任をとって2017年10月にブルース・アリーナ監督が辞任し、アメリカサッカー連盟会長選挙などの影響も受けて約1年にわたって正式な代表監督不在という異例の事態を招いてしまう。

 そこでA代表の指揮官に任命されたのが、バーホルター監督だった。2018年6月に元アメリカ代表のレジェンドでもあるアーニー・スチュワートがゼネラルマネージャー(GM)に就任すると、MLSのシーズンが終わった同年12月にバーホルター新監督の就任が発表された。

 アメリカサッカー界の現状を深く理解していた新指揮官は、まずA代表の世代交代に着手する。カタールワールドカップ出場だけでなく、アメリカ・カナダ・メキシコの3ヶ国共催となる2026年のワールドカップも見据えながら次々に将来性の高い若手をA代表に引き上げていった。

 特に多重国籍で将来的に欧米の強豪国代表と取り合いになりそうなタレントを10代あるいは20代序盤のうちにリクルートし、早い段階でアメリカ代表に加えるプランが功を奏している。エースストライカーのFWヘスス・フェレイラや、ドルトムントでプレーするFWジオ・レイナなどが好例だ。彼らのみならずバーホルター監督のもとでアメリカ代表デビューを飾った選手は50人を超える。

 そうして血の入れ替えを進めながらも、2019/20シーズンのCONCACAFネーションズリーグでメキシコ代表を破って初代王者となり、2021年にはCONCACAFゴールドカップ制覇で再び北中米カリブ地域の頂点に立った。

 現在は1歳上で同時期に代表チームで共に戦ったブライアン・マクブライドGMとともに、アメリカ代表の強化を進めている。バーホルター監督が見出した20代前半のタレントたちは、4年後以降に全盛期を迎えそうな素材ばかり。23日の日本代表戦、そして11月のカタールワールドカップでそのポテンシャルを存分に発揮してくれるはずだ。

【了】

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