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守田英正、スポルティングCPで深まる信頼。トッテナム戦の金星に貢献、指揮官も「いいことしか言えない」と絶賛する能力【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

攻守のつなぎ役を担った守田英正



 前後半を通してスポルティングCPのボール支配率は55%前後で推移し、トッテナム相手に主導権を握って試合を進めていく。その中で守田に求められたのは攻守のつなぎ役だった。

 ルベン・アモリム監督が試合前に「守備的MFはトランジションの準備をせねばならず、(味方が)ボールを失った時に素早く考えなければならない」と述べた通りの役割だ。つまりボールロストの場所と、その瞬間の相手の選手配置を的確かつ迅速に把握し、危険な進路に蓋をするのがダブルボランチに与えられた仕事だったのである。

 守田はミッションを忠実に遂行した。味方のボールロストが高い位置であれば、すぐさま前に出てトッテナムのボランチに体を寄せて自由を与えない。もし自陣内でのロストであれば、ケインやリシャーリソン、ソン・フンミンへの縦パスを簡単に入れさせないポジションを取る。陣形全体のバランスが崩れて何度か危ないパスを通される場面もあったが、失点に直結するようなミスはなく、守田は交代する72分までほぼ完璧なプレーを披露した。

 これまでは味方のボール保持者に対して正しいポジションでサポートに入っていても、使われない場面が散見されたが、最近は周りの選手たちも積極的に守田へパスを出すようにもなっている。ボールを奪い返した後の反撃時にも信頼されるようになった。

 例えば7分に守田の鋭い縦パスが起点となってペドロ・ゴンサウヴェスのシュートにつながるカウンター攻撃があった。トッテナム戦に限らず、この場面のように背番号5の日本代表MFが攻撃のスイッチを入れてシュートチャンスを生み出す機会も増えてきている。

 一方で気がかりなのは、イエローカードの多さだ。CLでは2試合連続でイエローカードを受け、早くも警告の累積による出場停止にリーチがかかった。6試合に出場している国内リーグでも、すでに2枚のイエローカードをもらっている。

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