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シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

ACミラン(04/05シーズン)

最強ミラン
ミラン(04/05シーズン)のフォーメーションや成績など【写真:Getty Images】


ACミラン(イタリア/セリエA)
04/05シーズン成績
・リーグ戦:2位(勝ち点79/23勝10分5敗)
・カップ戦:ベスト8
・CL:準優勝
監督:カルロ・アンチェロッティ(イタリア/当時45歳)
スタイル:カウンター

04/05チャンピオンズリーグ決勝(対リバプール)先発メンバー
GK:ジダ
DFパオロ・マルディーニ、アレッサンドロ・ネスタ、ヤープ・スタム、カフー
MF:アンドレア・ピルロ、ジェンナーロ・ガットゥーゾ、クラレンス・セードルフ、カカ
FW:エルナン・クレスポ、アンドリー・シェフチェンコ

 歴代屈指の名将アンチェロッティに率いられたACミランは02/03、06/07シーズンと2度の欧州王者に輝いている。それでもやはり、後世に語り継ぐべきチームは、この04/05シーズンのACミランだろう。

 本来、フィジカルが強く守備的なプレーを得意とする選手を置く中盤の底に、真逆のタイプといえる高い技術を持ち攻撃の組み立てを得意とするピルロを配置し、両脇に運動量豊富なガットゥーゾとセードルフ、トップ下に高い得点力を持つカカを据えた4-3-1-2は、その後のポジション概念に多大な影響を与えた。

強固な守備からピルロを起点に繰り出されるカウンターは、数多くの勝利を手に入れ、日本でも多くのファンを獲得した。

 このシーズン最後の一戦となったリバプールとのCL決勝においても、前半45分間は完全にミランのものだった。開始わずか1分にマルディーニのゴールで先制し、ハーフタイムのホイッスルまでにクレスポが2ゴールを決めた。45分で3-0となった時点で誰もがミランの優勝を疑わなかったはずだ。

 しかし、結果はリバプールの優勝。後半、立て続けに3失点を喫したミランは、続くPK戦を相手GKドゥデクに阻まれ、2-3で落としてしまった。

 それでも、円熟のマルディーニに強さの象徴とも言えたシェフチェンコ、若きカカを擁したミランは、多くの人々の記憶に残っている。2000年代前半の印象的なチームをとわれれば、誰もが挙げたくなるチームの1つと言えるだろう。

 そして、このドラマは06/07シーズンのチャンピオンズリーグ決勝で幕を閉じることとなる。

【了】

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