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アーセナルには大きな守備の穴があった。マンUに敗戦の原因、役割を果たせなかったのは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 阿部勝教 photo by Getty Images

敗戦の原因となったのは…


【写真:Getty Images】



 先述したようにこの試合では、パーティに加え、モハメド・エルネニーが負傷により欠場。そのため、ロコンガが第4節のアストン・ビラ戦に続いて先発起用されたが、同選手の悪さが顕著に表れ、完全に役割を果たせていなかった。

 先制点を許した場面では、出る必要のない高い位置でプレスに行ってしまったためにジャカがスコット・マクトミネイのマークをせざるを得ず、バイタルエリアでB・フェルナンデスがフリーになっていた。このシーンは、ロコンガが出ずにマクトミネイのマークに付けていれば、ジャカがB・フェルナンデスを見れたはずだ。

 さらに、2失点目の場面は、ジンチェンコがいたためか左サイドでボールをロスト後も守備に戻らず。本来いるべきポジションにいなかったためにカウンターを食らってしまっていた。

 守備強度に欠ける同選手を起用するのであれば、ブライトン時代にボランチでのプレー経験があるベン・ホワイトを起用する方が良いだろう。守備力はもちろん、戦術理解度やパス能力が高い同選手であれば、試合の組み立てに関与しつつ、より中盤のバランスを取れたはずだ。

 このままパーティとエルネニーの欠場が続けば、今後も同じ形でやられかねない。そのため、ミケル・アルテタ監督には早急に穴となった中盤の解決策が求められる。

 仮にベン・ホワイトを中盤で起用するとなれば、右サイドバックで代役を務めることになる冨安健洋の復調が必要だが、果たしてアルテタ監督はどのような答えを出すのか。この問題を解決できなければ、アーセナルはずるずると順位を落としていくことになるだろう。

(文:阿部勝教)

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