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Jリーグ 2年前

ヴィッセル神戸が描いていた横浜F・マリノス撃破の青写真。背番号2の「誰にも負けない」特徴とは?【この男、Jリーグにあり/後編】

シリーズ:この男、Jリーグにあり text by 藤江直人 photo by Getty Images

大迫勇也・イニエスタとの関係性



「大迫選手が真ん中でプレーするからこそサイドが空くので、大迫選手にボールが入ったときに僕が後ろから飛び出していけばすごくチャンスになる。そこは新しい形になっていくと思いますし、僕自身はクロッサーとして、大迫選手のクロスへの入り方を見るたびに『やっぱりすごいな』と感じるものがある。いまでもコミュニケーションは取れていますけど、これからもっといい関係になっていく……いい関係にしてきたいですね」

 そして、古橋ともホットラインを開通させた稀代のパサーのイニエスタ。日々の練習で膨らみつつある手応えを、実戦でさらに昇華させたいと飯野は笑う。

「彼が入れば、いまよりもっとむちゃくちゃ走ってもパスが出てくるのかな、と」

 再び埼玉スタジアムで臨む、25日の準々決勝の相手は全北現代(韓国)に決まった。勝てば2020年大会における神戸の最高位のベスト4に並び、2年前は延長戦の末に蔚山現代(韓国)に屈し、届かなかった東地区代表への挑戦権を再び手にできる。

「正直、日本だから、アジアだからというのはあまりなくて、どんな相手に対しても自分のよさをひとつひとつ出していきたい。マリノスに勝てたのもそうですけど、ようやく自分の特長をチームへ還元できるようになったのが自分のなかでは大きい。ACLをしっかり戦い、チームとしてもっと勢いをつけてリーグ戦につなげていきたい」

 9試合を残す状況で暫定16位にあえぐJ1リーグ戦へも、相乗効果をもたらす大会にしたいと飯野は力を込めた。2度のACL制覇を誇る全北現代を相手にしても翼を雄々しく広げ、神戸を飛び立たせるための準備を、飯野は心身両面で整えていく。

(取材・文:藤江直人)

【了】

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