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Jリーグの2022シーズンも終盤に差し掛かり、J1では成績の振るわないクラブで監督交代が相次いでいる。降格圏に沈むジュビロ磐田では伊藤彰監督が解任され、同じくガンバ大阪では片野坂知宏監督の解任と松田浩新監督の就任が発表されたばかり。すでに5クラブでシーズン中の監督交代が起こっているが、それらは悪い流れを変えるための決断であり、期待されるのは劇的な復調だ。では、実際に監督交代は「解任ブースト」と呼ばれるような効果を発揮するのだろうか。2021シーズンにJ1で途中「解任」された監督と後任監督の成績を比較し、検証してみた。
5位:セレッソ大阪
【写真:Getty Images】
レヴィー・クルピ
23試合/7勝8分8敗/32得点32失点
獲得勝ち点:29ポイント
1試合平均の勝ち点:1.26ポイント
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小菊昭雄
13試合/6勝0分7敗/13得点16失点
獲得勝ち点:18ポイント
1試合平均の勝ち点:1.38ポイント
セレッソ大阪で通算4度目の監督就任を果たしたレヴィー・クルピは、スタートこそ順調に見えた。2021シーズンのJ1開幕戦で柏レイソルに勝利すると、直後に2連敗を喫したものの、その後すぐに3連勝。序盤のリーグ戦10試合で5勝2分3敗と好成績を残す。
しかし、5月以降はパタリと勝てなくなってしまう。解任の最終的な引き金となったJ1第26節で湘南ベルマーレに1-5の大敗を喫するまでのリーグ戦12試合でわずか1勝しか挙げられなかった。そして、湘南戦後にクルピ監督は「私の存在そのものが問題かもしれない」と退任を示唆する言葉を残し、翌日にあえなく解任となった。
後任監督には小菊昭雄コーチが昇格。同氏はクルピ監督が新型コロナウイルス陽性者の濃厚接触者となって指揮を執れなかった4月の2試合で監督代行を務めて1勝1敗という成績だったが、正式就任後はいきなり2連勝。最終的に23試合で7勝だったクルピ前監督に比べて13試合で6勝と、勝率を10%以上向上させて降格圏に12ポイント差をつけてJ1残留を果たした。
監督解任前後の1試合平均勝ち点差:+0.12ポイント