伊藤敦樹、ゴール増加のきっかけは?
「デビ(モーベルグ)が持った時に仕掛けるのは分かっていたし、彼なら縦に来てクロスを上げると信じてあの位置に行った。中が少なかったのと、CBが割れていたし、ホントにいいボールが来たので、あとは触るだけでした」
6月18日の名古屋グランパス戦以降、浦和は毎試合ゴールを奪っているが、伊藤もこの短期間で3得点を叩き出している。
「前の意識はもともとありましたし、そこは自分の強み。6月の中断が開けてからボランチより一列前のポジションになっているので、前に絡んで行きやすくなった。自分が前に絡んでいくことで攻撃のバリエーションも増えているし、自分のゴールやアシストという結果にもつながっている。今のフィーリングはかなりいいですし、このまま続けていきたい」と本人も手ごたえをつかんでいる様子だ。
その自信をさらに深めたのが、前半17分の松尾佑介の2点目だろう。左の関根貴大からのスルーパスを松尾が受けるも、切り返しが少し長くなった。そこでフォローしたのが伊藤だ。彼はそのままフィニッシュに持ち込もうと考えたというが、松尾に再びパスを出す判断を下す。これが奏功し、背番号11は右足を一閃。早い段階で2-0に持ち込むことに成功する。この一撃で苦境の川崎がさらに追い込まれたのは間違いない。