観客は2つのタイプに分けられる
アルベルト・ザッケローニもヴァイッド・ハリルホジッチもチームに対してハンドブレーキを引いたようなプレーをさせていたと言えるが、それぞれの在任中の代表戦には熱心なサポーターが詰めかけていた。森保監督が毎回の試合に何人もの攻撃的なMFを送り出そうとはしないからといって、それが観客数不振の原因だと考えるのはやや公平性に欠ける。
結局のところ問題は、試合を観戦に訪れる人々には基本的に2つのタイプがいるという話に行き着く。サッカーファンと、イベントファンの2種類だ。
サッカーファンは、最近の結果や対戦相手、立地などにかかわらず観戦に訪れる。ピッチ上で何が起こるか、そしてチームを観戦し応援することが彼らにとって最大の関心事だ。
一方でイベントファンは、必ずしも熱心なサッカーサポーターではなく、特に応援しているJリーグチームすらないかもしれない。
彼らが試合に訪れるのは、ひとつのイベントとして参加し、写真や動画を友人たちやSNSフォロワーと共有するためだ。必ずしも試合内容自体に没頭するわけではなく、雰囲気を味わって楽しい時間を過ごすことこそが最大の動機となる。ディズニーランドや音楽ライブを訪れることと似たようなものだ。