過去との違いは?
日本が開催した過去2大会(2010年、2017年)はいずれも東京で試合が行われていたし、岡田武史監督がチームを率いていた最初の大会では、南アフリカワールドカップへの準備の一環としてフルメンバーが揃えられていた。
今大会から目を離してもう少し俯瞰して見ると、代表チームの最近の親善試合に対して熱気が薄れているという懸念はすでにあった。だが(FIFAが定める規定上)、対戦相手の選択肢は限定されてくる一方であり、招待されるのは盛り上がりを生むようなチームではなくなってきている。パラグアイ代表もガーナ代表も現在は、大勢のファンをスタジアムに引き付けるようなスター選手を擁しているチームではない。
その点でブラジル代表はもちろん期待に応えたチームであり、ネイマールや仲間たちを見ようとするファンで国立競技場は大入り満員となった。逆に、自国の応援ではなくセレソン目当ての観客ばかりだったという不満が聞こえてきたほどだ。
だが反論を繰り出すとすれば、埼玉で行われたワールドカップ予選最終戦のベトナム代表戦に4万4600人が入場していたことも指摘すべきだろう。日本代表がすでに前週に本大会出場を決めた上での消化試合であったことを考えれば、サムライブルーへの関心が変わらず強いことが示されていた。
チーム自体が比較的控えめなプレースタイルで戦っていることが、サポーターを試合から遠ざけているのではないかという見方も一部では提示されている。だが果たしてそうだろうか。