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【写真:Getty Images】
佐々木翔が語ったE-1サッカー選手権の価値と意味
サッカー日本代表は24日、EAFF E-1サッカー選手権決勝大会の第2戦で中国代表と対戦する。
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最終戦となる27日の韓国代表戦へ優勝の望みをつなぐためにも、中国代表戦は勝利が必須の試合になる。2019年に開催された前回大会で日韓戦に敗れてタイトルを逃した経験を「ハッキリと覚えている」と語るDF佐々木翔は、2013年大会以来の優勝に向けたポイントを次のように語る。
「まず根本的に相手のフィジカルに対して自分たちが相手より戦う、そういったベースの部分で相手より優位に立つところは前回大会の時は少し物足りなかったと感じる部分もあった。さらに相手よりもいいパフォーマンスができるように、(相手より戦うことを)求めていく必要はあるかなと」
ただ、国内組のみの日本代表のトレーニングを見ていると、ワールドカップ予選に出場していた海外組主体の日本代表に比べて強度やスピード感で劣る部分を感じることが多い。佐々木のような代表経験の豊富なベテランには、Jリーグでプレーする経験の浅い選手たちの基準を引き上げて「相手より戦う」ためのベースを作るための働きかけが求められる。
「やはり海外組の選手たちはもちろん強度が高いですし、技術的にも優れているというのは、やっていても感じています。ただ、初招集の選手たちがいて、様子を見ながらというか、緊張している選手たちもいます。その雰囲気を、年長者としても僕らが声を掛け合いながら、戦える集団に変えていくところは非常に大事だと思って精力的にやっているところです」
佐々木をはじめ、キャプテンのDF谷口彰悟やカタールワールドカップアジア最終予選で台頭したDF山根視来など、“普段の”日本代表を知る選手たちの振る舞いは、若い選手たちへの指針になる。一方で、「戦える集団に変えていく」には他の選手たちの意識改革も重要だ。
Jリーグ屈指のDFとして森保ジャパンで貴重な存在感を発揮してきた佐々木は、「まずはこの大会で勝つために、海外組がいる時と比較するつもりはないですけど、常に高いレベル、高いインテンシティや攻守の切り替え含めて、さらに求めてやっていく必要があるかなとは感じます」と指摘する。
11月に控えているカタールワールドカップで日本代表のメンバーに選ばれるためのアピールだけが重要なのではない。まずは目の前の試合、E-1サッカー選手権という大会の優勝に向かってチーム全員が一丸となって全ての力を注げるかが試される。ワールドカップへのモチベーションやプレッシャーに釣られてパフォーマンスを落とすなど、もってのほかだ。
「Jリーグのレベルの底上げ含め、若い選手も数多く集まってるのは事実です。その中で国際試合として、アジアの中でしっかりと自分たち、Jリーグの力を示すことができる非常にいいチャンスだと思いますし、相手に見せつけられるいいタイミング。しっかりと優勝して、結果を出すことが一番かなと。そして、Jリーグのレベルの高さを見せつけられたらなと思っています」
前回大会の悔しさを記憶に刻む佐々木は、3年越しに雪辱を果たすため、背中で日本代表を引っ張っていく。
(取材・文:舩木渉)
【了】