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「カタールW杯に行く目標は変わっていない」。19歳でサッカー日本代表デビューのGK鈴木彩艶、大舞台へ「最後まで諦めずに」【E-1サッカー選手権2022】

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

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【写真:田中伸弥】



19歳でサッカー日本代表デビュー。鈴木彩艶が次に狙うのは?

 サッカー日本代表は19日にEAFF E-1サッカー選手権決勝大会の初戦で香港代表に6-0の大勝を飾った。



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 この試合で日本のゴールマウスを託されたのはGK鈴木彩艶だった。浦和レッズに所属する19歳の守護神は「試合の入りは緊張していたところもありましたけど、後半は冷静にプレーできる感じが増えました」と、A代表デビュー戦にもかかわらず落ち着いたプレーぶりで完封勝利に貢献した。

「練習の中のゲームでのビルドアップや攻守の切り替えのスピードを感じることが多かった」と国内トップクラスの選手が集まる日本代表のクオリティの高さを実感しながら、「どんな年代に行ったとしても落ち着いてプレーできるのが自分の特徴でもある」と精神面の成熟や強靭さを存分に発揮していた。

 チャンスを与えた森保一監督も、鈴木の勇敢なクロス対応やビルドアップ時の判断の早さなどを称えた。それでも「この前の試合のように1つのキャッチミスなどで安定感を欠いてしまうとチームに落ち着きを与えられなくなってしまう」と当の本人に慢心はない。

 1つの重要な到達点とも言える日本代表デビュー戦でも「クロス1本もそうですけど、安定したプレーはこれからもっと伸ばしていかないといけない。逆に自分の持ち味であるキックからチャンスを作るところは、もっと自分からアクションを起こしてやっていかないといけないと思います」と改善点を見つけていた。

 こうした言葉の数々からも分かる通り、香港戦は鈴木にとって通過点に過ぎない。今後、日本代表で正守護神のポジションを勝ち取るための競争に割って入っていくためには、まず所属クラブでの状況を大きく変える必要があるだろう。今季はベテランGK西川周作の後塵を拝し、リーグ戦出場ゼロ試合という厳しい立場だ。

 日本代表の大先輩でもある西川からGKとしての技術や振る舞いなどを間近で学ぶことができる「今の環境は素晴らしい」が、「今の状況に満足はしていない。本当に試合に出たい気持ちしかない」と鈴木は語気を強める。

 そして、クラブで試合に出続けた先の具体的な目標にも言及している。日本代表として一歩を踏み出した鈴木が意識するのは、あくまでも世界の舞台だ。

「昨年の時点で自分としてはカタールワールドカップを目指していましたし、そこに行くためには目の前の試合に自分が出ることが繋がると思っていました。試合に出ることが非常に大事だなと思いながら日々トレーニングして、プレーしていました。

今、浦和では試合になかなか出られていませんけど、カタールワールドカップという目標は変わっていない。今回(日本代表に)呼ばれて少し近づいたと思っているので、ここからもっとアピールして、最後まで諦めずに狙っていきたいと思います」

(取材・文:舩木渉)

【了】

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